「トランプ復活」に期待と懸念=米社会の分断根深く
時事通信 / 2025年1月21日 15時37分
【ニューヨーク、ワシントン時事】トランプ米新大統領は20日の就任式で「米国を第一に考える」と宣言し、改革への決意を表明した。市民の間では、バイデン前政権からの転換を期待する声が上がる一方、トランプ氏が打ち出す政策への懸念も強い。4年ぶりに復活したトランプ氏を巡る米社会の分断は、いまだ根深い。
ニューヨーク市マンハッタンのトランプタワー近くで、就任式の中継を見ていた60代の会社経営の黒人男性はトランプ氏の支持者だ。「新政権下で規制が緩和され、経済が良くなってほしい」と期待を込める。会社員のエドワード・リューさん(37)は、トランプ氏が掲げる関税強化や減税で「米国のイノベーションや貿易が促進されることを望む」と話した。
南部バージニア州に住むベトナム移民の40代男性は「不法移民が米国に来るのを止め、正しい方法で来るようにしてほしい」と、トランプ氏の政策に共感。「不法移民を阻止すれば、麻薬などの脅威も減らせる」と訴えた。
ニューヨーク市の中学校教師クロリサ・マンドラーさん(53)は先週末、トランプ氏に抗議し、移民や女性、LGBTなど性的少数者の権利擁護を訴えるデモに参加した。「教え子には移民もいる。(トランプ氏が公約する強制送還で)彼らの家族が離ればなれになることを恐れている」と不安な表情を見せた。
首都ワシントンでは就任式当日の20日、数百人のデモ隊がホワイトハウスに向かって行進した。参加したビクター・ボーンさん(37)は、新政権を「富豪による独裁だ」と批判。高額な医療保険の改革など、労働者のための政策実現を訴えた。
ニューヨーク市の会社員のセルジオ・ディカバルカンテさん(35)は、トランプ氏の支持派と反対派が激しく反目する現状を心配している。自身は大統領選で民主党のハリス前副大統領に投票したが、「極端な右派か左派かで対立するのではなく、より中立的な視点を持つ必要があると思う」と語った。
[時事通信社]
この記事に関連するニュース
-
「黄金時代の始まり」宣言=「米国第一」トランプ大統領就任―不法移民で国家非常事態
時事通信 / 2025年1月21日 12時12分
-
トランプ氏、第47代米大統領就任へ 不法移民対策など多数の大統領令で公約を早期実現
産経ニュース / 2025年1月20日 20時22分
-
トランプ政権“復活”へ 祝賀ムードも…反対デモや留学生の“不安”【バンキシャ!】
日テレNEWS NNN / 2025年1月20日 9時33分
-
トランプ氏、移民送還へ「史上最大の作戦」=就任初日に着手、費用は最大49兆円?
時事通信 / 2025年1月19日 15時12分
-
トランプ氏復権、「米国第一」再び=強権姿勢鮮明、融和に課題―21日未明に大統領就任式
時事通信 / 2025年1月19日 14時36分
ランキング
-
1中国、訪中意欲のトランプ氏に「意思疎通」要望 パリ協定再離脱には「懸念」表明
産経ニュース / 2025年1月21日 18時18分
-
2トランプ就任で「USスチール買収」はどう動くか...「米国の寛大さ」の行方と、トランプの深謀
ニューズウィーク日本版 / 2025年1月21日 19時5分
-
3トランプ氏、多様性プログラムとLGBTQ保護の終了を宣言
AFPBB News / 2025年1月21日 14時9分
-
4トランプ大統領、WHOからの脱退表明…手続き進める大統領令に署名
読売新聞 / 2025年1月21日 11時34分
-
5プーチン氏、ウクライナとの合意拒否で「ロシアを破壊」 トランプ氏
AFPBB News / 2025年1月21日 12時0分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください