伊豆大島で３０代女性の骨＝遺棄と損壊容疑で交際相手逮捕―警視庁

　伊豆大島（東京都大島町）の海岸で昨年１０月、３０代女性の白骨化した骨の一部が見つかり、警視庁捜査１課は２４日、死体遺棄と死体損壊の容疑で、交際相手で、畳店経営の柳瀬宗達容疑者（４５）＝同町元町＝を逮捕した。「間違いありません」と容疑を認めている。

　同課によると、女性は飲食店アルバイトの高瀬静香さん（３７）＝静岡県下田市＝。２人の間には同容疑者の女性関係などを巡るトラブルがあったといい、同課は同容疑者が死亡の経緯も知っているとみて調べる。

　逮捕容疑は昨年９月９日～１０月２３日ごろ、大島町元町内で高瀬さんの遺体を損壊し、砂の浜海岸に遺棄した疑い。

　高瀬さんは２０１９年ごろから島内のスナックで勤務。２０年ごろ、客として来店した柳瀬容疑者と知り合い、交際するようになった。同容疑者宅で暮らすなどしていたが、２３年９月、トラブルを機に島を去ったという。

　高瀬さんは昨年９月９日に静岡県熱海市からフェリーで大島に到着し、同容疑者宅を訪れたとみられる。その後、同１２日に島を出て友人らと沖縄旅行に行く約束をしていたが、合流場所に現れず、行方が分からなくなっていた。

　骨は同１０月２３日午後３時４５分ごろ、島民の７０代男性が砂の浜を清掃中に発見し、大島署に通報した。見つかったのは仙骨や大腿（だいたい）骨など６個で、白骨化し、燃えたり切断されたりしたような跡もあったという。ＤＮＡ型鑑定の結果、今月１４日、高瀬さんのものと判明した。

　高瀬さんは全国のリゾート地を転々としながら住み込みで働く生活を続けていた。行方不明になる直前に働いていた下田市の部屋には、荷物などが残されたままだったという。　

［時事通信社］