ロヒンギャの少年ら「学ぶ機会与えて」=インドネシア西部の難民キャンプ
時事通信 / 2025年1月25日 6時8分
インドネシア西部スマトラ島北端のバンダアチェ近郊にある難民キャンプには、ミャンマーでの迫害から逃れて来たイスラム系少数民族ロヒンギャの人たちが暮らしている。昨年末、言葉を交わした少年らは将来への不安を語るとともに、「学ぶ機会を与えてほしい」などと、切実な思いを口にした。
約160人が生活する難民キャンプを記者が訪れたのは、昨年12月下旬。バングラデシュの難民キャンプから移ってきた少年らは「船でインドネシアに来たのは2年前。ずっとここに押し込められ、何もできない状態が続いている」と語り、「自由が欲しい」「質の高い教育を受ける機会を与えてほしい」と口々に訴えた。
難民キャンプは、使われなくなっていた施設に設けられており、コンクリートの床の上での生活が続く。「食事は毎日配ってくれるが、同じものばかり」と嘆いた。
数日後、そのうちの1人の少年(16)からSNSでメッセージが送られてきた。「国連やインドネシア政府に何度も『勉強したい』とお願いしてきたが、何も変わらない。より良い生活を送るためにもとても大切なことなのに」と記されていた。さらに「時間だけが過ぎ、年を重ねていくことに焦りを感じている。助けてほしい」とも。
25歳の男性からは昨年末、キャンプが洪水に見舞われ、一帯が浸水した様子を収めた動画が送られてきた。「次の世代のためにも教育は絶対に必要なんです」と強く訴え掛ける言葉が添えられていた。
[時事通信社]
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