Ａ・キーズさん「多様性はギフト」＝レディー・ガガさんも擁護―グラミー賞授賞式

　【シリコンバレー時事】米ロサンゼルスで２日開かれた米音楽界最高の栄誉とされる第６７回グラミー賞授賞式では、受賞者から多様性を擁護する発言が相次いだ。トランプ大統領が多様性政策を批判し、巻き戻しに動く中、クリエーティブな仕事の源泉となってきた「多様な価値観」を積極的に擁護する姿勢を示した。

　音楽界に貢献した黒人ミュージシャンに贈られる「グローバルインパクト賞」に輝いたＲ＆Ｂの歌姫、アリシア・キーズさんは「さまざまな背景や視点を持つ才能豊かで勤勉な人々を見てきた」と指摘。トランプ氏が批判する「多様性、公平性、包括性（ＤＥＩ）」は「脅威ではなくギフトだ」とスピーチした。

　人気歌手レディー・ガガさんも「最優秀ポップ・デュオ／グループ・パフォーマンス賞」の受賞時に多様性を擁護。ガガさんは「（出生時の性別と性自認が異なる）トランスジェンダーは、透明な存在ではない。愛されるに値する人々だ」と強調した。

　主催団体も多様性改革に尽力してきた。授賞式では、２０２１年に白人優遇などを批判しボイコットを宣言したカナダ出身のＲ＆Ｂ歌手ザ・ウィークエンドさんが、パフォーマンスを披露。和解を演出した。　

［時事通信社］