万博契機に参加国と住民交流=海外展開、観光の波及効果も―各自治体
時事通信 / 2025年2月11日 6時22分
4月13日開幕の大阪・関西万博を契機に、全国各地の住民と参加国の交流を促す政府の支援事業「万博国際交流プログラム」が進められている。万博に合わせて交流プログラムが全国展開されるのは初めて。これまでに92自治体(17府県75市区町村)による計146件の計画が登録された。各自治体は若者同士の交流に加え、海外展開、観光振興といった波及効果に期待している。
2021年の東京五輪・パラリンピックでは、各国の選手団を受け入れる自治体が「ホストタウン」として登録された。今回はこの「万博版」と位置付けられ、政府は交流費用を補助する。
その一つ、兵庫県三木市は東京五輪・パラでホストタウンとなったフランスと食文化をテーマに交流を展開。23年度から両国の高校生が互いの国を訪れている。万博期間中に設定されたフランスの「ナショナルデー」に合わせたイベントには、同市の高校生らも参加する計画だ。
地場産業である金物の技術を生かし、特別な「剪定(せんてい)ばさみ」の開発も進行中。同国の特産品であるワインの原料となるブドウの枝は堅く、伐採の衝撃で手首を痛める生産者が多いと聞き付けた市の担当者が発案した。
この担当者は23年11月以降、3回にわたり同国のワイナリーを訪れ、はさみの試作品を紹介したり、市内の金物事業者を伴ってどんなはさみが欲しいか聞き取ったりした。今春には再び渡仏する予定で、「金物のまち」を海外にアピールする好機と捉える。
サウジアラビアなど中東3カ国とパートナーを組む福岡市は、神戸、広島など関西以西の都市と九州をつなぐ観光経路を「西のゴールデンルート」として売り込む。今年1月、富裕層向け観光ツアーの開発に役立ててもらおうと、3カ国の旅行関係者を招待し、岡山県瀬戸内市で日本刀の試し切り、山口県下関市ですし握りなど外国人に人気の体験型観光をPRした。
北海道大空町は24年度、インド洋の島国セーシェルと交流を始めた。町唯一の町立高校の生徒らが同国を訪問しており、生徒らは万博会場にも訪れる予定。同校への留学生受け入れを目指す。担当者は「まずは町のことを知ってもらいたい」と期待する。
東京五輪・パラの際には、新型コロナウイルスの感染拡大が直撃し、各国との交流が途絶えた自治体も多かった。内閣官房幹部は「今回は一過性で終わるのではなく、閉幕後にも関係が続く取り組みを進めてほしい」と語った。
[時事通信社]
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