豪中銀、州政府債をきょう買い入れ 新型コロナで打撃

　３月２５日、オーストラリア準備銀行（ＲＢＡ、中央銀行）は、州と特別地域の政府が発行する長期債を２０億豪ドル（１１億９０００万米ドル）相当買い入れると発表した。写真はシドニーで２０１８年２月撮影（２０２０年　ロイター／DANIEL MUNOZ）

［シドニー　２５日　ロイター］ - オーストラリア準備銀行（ＲＢＡ、中央銀行）は２５日、州と特別地域の政府が発行する長期債を２０億豪ドル（１１億９０００万米ドル）相当買い入れると発表した。量的緩和（ＱＥ）開始後初めてで、同日中に実施する。

対象となるのは償還期限が２０２６年１月─２０３０年６月の州・特別地域政府債。

豪政府は前日、新型コロナウイルス対策を強化し、住宅地の競売や一般公開を停止。アナリストらは、州政府の歳入に打撃を与える可能性を指摘している。

中銀は国内の借り入れコストを抑える目的で２０日に「無制限」の量的緩和策を開始して以来、１３０億豪ドル相当の国債を買い入れた。

中銀は別の発表文で、２５日に２４億豪ドルの流動性を金融システムに供給したと明らかにした。市中銀行が中銀に預ける超過準備額は過去最大の５３６億ドルに膨らんだ。