カナダ、物価目標への回帰は一層緩やかに＝中銀総裁

カナダ銀行（中央銀行）のポロズ総裁は２５日、９年半ぶりにマイナスに転じた物価上昇率について、目標への回帰は可能だが回復は一層緩やかになるとの認識を示した。２０１７年５月撮影（２０１９年　ロイター/Chris Wattie）

［オタワ　２５日　ロイター］ - カナダ銀行（中央銀行）のポロズ総裁は２５日、９年半ぶりにマイナスに転じた物価上昇率について、目標への回帰は可能だが回復は一層緩やかになるとの認識を示した。

ポロズ総裁は「インフレ率を目標水準に戻すための弾力性が政策枠組みには備わっており、これによりわれわれは金融の安定性を巡る懸念を不用意に助長しないよう周到な決定を行うことが可能になる」と述べた。

さらに物価目標は１ー３％のコントロールレンジの中で収まっているとした。

ポロズ総裁は６月２日に退任する。

４月の消費者物価指数（ＣＰＩ）は、前年同月比０．２％下落と、２００９年９月（０．９％下落）以降で初のマイナスとなった。新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）を受け、エネルギー価格が下落した。