英EU交渉、ボールは英側に 年内合意なお可能=バルニエ交渉官
ロイター / 2020年6月25日 11時41分
6月25日、英国の欧州連合(EU)離脱後の将来関係を巡りEU側の交渉を担うバルニエ首席交渉官は24日、英国は合意を望む「明確なシグナル」を送る必要があるとし、「ボールは英国側にある」と述べた。写真はベルギーで5日撮影(2020年 ロイター/YVES HERMAN)
[ワルシャワ/ブリュッセル 24日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱後の将来関係を巡りEU側の交渉を担うバルニエ首席交渉官は24日、英国は合意を望む「明確なシグナル」を送る必要があるとし、「ボールは英国側にある」と述べた。その上で、年内の合意は依然として可能だとの見方を示した。
バルニエ氏はオンラインセミナーで、これまでの協議でEU側が提示した政府補助金や漁業に関する暫定的な打開案を英国は今のところ取り合っていないと指摘。「ボールは英国側にある」とした上で、「合意は依然可能だと考えている」と述べた。
また、外交・防衛政策について協議することを英国が拒否しているのは「遺憾」としながら、漁業や政府補助金に関する公正さの確保についてEUは「柔軟性の余地」を探る用意があると述べた。
公正な競争環境の問題に関して英国にどこまで歩み寄るかとの質問に対しては「漁業や統治の問題と同様に、EUの交渉指令を尊重しながら着地点を探る用意がある」と答えた。
公正な競争環境に関する規定は最大の争点の1つとなっている。
バルニエ氏は、今年末で終わる移行期間内に将来関係を巡る合意をEU加盟27カ国が批准するためには10月までに草案をまとめる必要があるとし、そこが「正念場」になるとの見方を示した。
仮に交渉が決裂し、双方の貿易に関税や数量規制が適用されることになれば、英国により深刻な影響が及ぶため、EUは合意のためにどのような犠牲でも払うわけではないと強調。
「公正な競争環境を売り渡すことなはい。これはEUの貿易モデルの中核部分であり、英経済の利益のために妥協することはない」と述べた。
バルニエ氏はまた、英国はEU単一市場へのアクセスを得る代わりに公正な競争環境の確保に合意することを拒否する一方、金融サービスや電力市場の分野では緊密な関係を維持することを求めているとも指摘した。
将来関係を巡る交渉では、英国が範囲を限定した合意を望んでいるのに対し、EUは運輸や漁業、安全保障なども含む幅広い連携を求めている。
双方は交渉を加速させることで合意しており、協議は7月末まで毎週実施、その後夏休みをはさんで8月17日に再開する予定だ。
この記事に関連するニュース
ランキング
-
1米国の関与否定=ハマス最高指導者殺害―ブリンケン氏
時事通信 / 2024年7月31日 21時38分
-
2トランプ氏「ハリス氏は黒人に変身」=人種差別的と波紋
時事通信 / 2024年8月1日 9時58分
-
3戦術核兵器の演習実施=NATOけん制で最終段階―ロシア
時事通信 / 2024年7月31日 18時31分
-
4PAC3を日本からアメリカへ輸出決定「ウクライナに回る可能性」…ロシア高官、対抗措置を警告
読売新聞 / 2024年7月31日 19時59分
-
5「復讐が義務」イラン最高指導者がイスラエルへの報復を明言 ハマストップの殺害うけ
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年8月1日 5時44分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)