EU、株情報の一元化など提言へ 英離脱後の競争力強化=文書
ロイター / 2020年6月25日 20時8分
6月25日、英国の欧州連合(EU)離脱後にEUが「真に統合された」資本市場を実現するための政策提言の内容が、ロイターの入手した内部文書で明らかになった。ブリュッセルのEC本部で5日撮影(2020年 ロイター/Yves Herman)
[ブリュッセル/ロンドン 25日 ロイター] - 英国の欧州連合(EU)離脱後にEUが「真に統合された」資本市場を実現するための政策提言の内容が25日、ロイターの入手した内部文書で明らかになった。
それによると欧州委員会は株取引後情報をまとめた「統合テープ(consolidated tape)」の一元化を提案する。
現在は域内で20以上の取引プラットフォームがあり、一部の銘柄は複数のプラットフォームで取引されているため、投資家は最適な価格で取引が行われたか判断することが難しい。一元化が実現すれば約定価格などの情報を把握しやすくなる。
文書は「株式および類似の金融商品について、効果的かつ包括的な取引後の統合テープを2021年第4・四半期までに構築するために必要な法改正を提案する」としている。
世界の金融ハブであるロンドンを抱える英国のEU離脱により、資本市場の強化はEUにとって一段と喫緊の課題となっている。
大半のEU加盟国が依然としてEUへの監督権限の集中に「強く反対」しているとし「われわれはブレグジット後に単一のルールを作成し、規則の整合させ各国の監督上の裁量を制限する必要性を強調することが可能だ」と指摘している。
欧州委は9月23日に「資本市場同盟(CMU)」の強化に関する提案をまとめる。
「ブレグジットに関する説明と、本格的で正しく機能する統合された資本市場をEUが独自に発展させる必要性も含まれる」とする一方で、域外の投資家に魅力的なEUの資本市場同盟と各国の主権のバランスを取ることも重要としている。
EUが規制する投資信託の投資家向け開示規則の適用除外を再調整されるまで延長することも盛り込まれている。証券化の改革をどの程度進めるかについては一致が見られていない。
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