朝鮮戦争勃発から74年、北朝鮮はなお軍事境界線の防御強化
ロイター / 2024年6月25日 16時28分
6月25日、朝鮮戦争の勃発から74年となるが、北朝鮮軍は大規模な部隊を派遣して軍事境界線の非武装地帯(DMZ)で新たな防御設備を構築している。写真は4日、韓国坡州市の軍事境界線付近で撮影(2024年 ロイター/Kim Hong-Ji)
Hyonhee Shin
[ソウル 25日 ロイター] - 朝鮮戦争の勃発から25日で74年となるが、北朝鮮軍は大規模な部隊を派遣して軍事境界線の非武装地帯(DMZ)で新たな防御設備を構築している。
韓国軍によると対戦車障壁とみられるものを構築したり、地雷の埋設や道路の補強を行ったりしている。その結果、軍事境界線に近づき過ぎて韓国軍の威嚇射撃を受けたり、自軍の地雷で兵士が死亡する事態が起きている。
また韓国の活動家がビラを撒くのに反発し、数百個の風船にごみを付けて飛ばした。北朝鮮は韓国がもはや統一のパートナーではなく「第1の敵対国」だと宣言した。
韓国・統一研究院のパク・ヨンジャ上級研究員は最近の報告書で「北朝鮮が続けている低強度の同時挑発行為は最近の政策転換を踏まえると、韓国に対する敵意を表明することが目的のようだ」との見方を示した。
「北朝鮮は内部の結束を固める一方で、韓国の世論を分裂させようとし、また実際の軍事目的のためにこうした行動がどのように脅威となり得るかを探っている可能性がある」と分析した。
韓国の尹錫悦大統領は演説で北朝鮮が「地球上で最後の凍土」で「後退の道」を歩んでいると述べた。北朝鮮とロシアが先週締結した包括的戦略パートナーシップ条約は「時代錯誤」と断じ、ごみ風船を「卑劣で非合理的」と非難した。
北朝鮮問題が専門の韓国・北韓大学院大学の梁茂進総長は、南北間の対立が激化し冷戦時代の心理戦のようになっていると指摘。「時代遅れの風船作戦やビラ作戦の復活は、朝鮮半島で冷戦がいまだに続いていることを示している」と語った。
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