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豪インフレ率、8月は3年ぶり低水準 電気料金補助やガソリン安で

ロイター / 2024年9月25日 12時39分

 9月25日、オーストラリア統計局が発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.7%上昇し、3年ぶりの低い伸びとなった。写真は5月、シドニーで撮影(2024年 ロイター/Jaimi Joy)

Stella Qiu

[シドニー 25日 ロイター] - オーストラリア統計局が25日発表した8月の消費者物価指数(CPI)は前年比2.7%上昇し、3年ぶりの低い伸びとなった。政府による電気料金の補助やガソリン価格の下落を受けた。7月は3.5%上昇していた。

コアインフレ率の指標として注目されるCPIの中銀トリム平均値は、前年比3.4%上昇と前月の3.8%上昇から減速し、2022年初め以来の低水準だった。ただ、オーストラリア準備銀行(中央銀行)が目標とする2─3%はなお上回っている。

市場の反応は限定的だった。豪ドルは1年半ぶりの高値から下落し、直近ではほぼ横ばいの0.6890米ドル。3年債先物ほぼ変わらずの96.64。

中銀は前日、政策金利のオフィシャルキャッシュレートを市場の予想通り12年ぶり高水準の4.35%に据え置いた。目先の利下げはあり得ないとあらためて表明したが、利上げについては議論されなかったとし、タカ派姿勢を和らげた。スワップ市場では12月の利下げ開始の可能性を75%織り込んでいる。

8月の電気料金は約15%下落し、ガソリン価格も3.1%下落した。年間ベースで電気料金は17.9%下落、1980年前半以来最大の下げとなった。統計局は、連邦政府と州政府の電気料金補助金が背景にあると指摘。補助金がなければ8月の電気料金は0.1%上昇していたとの見方を示した。

ステート・ストリート・グローバル・マーケッツのアジア太平洋マクロ戦略責任者、ドワイフォー・エバンズ氏は「トリム平均値も低下したが、総合指数ほどは低下していない。これは総合指数の燃料部分が大きな割合を占めていることを示唆している」と指摘した。

ムーディーズ・アナリティクスのエコノミスト、ハリー・マーフィー・クルーズ氏は「本当に重要なのは基調インフレ率が目標値まで持続的に回帰することだ。それはまだ少し先だが、今回の指標は正しい方向に進んでいることを示している」と指摘。「われわれは利下げについて、来年2月までないとする見方を変えていないが、それよりも遅くなるリスクは低下している」と語った。

チャーマーズ財務相は記者会見で、インフレ率鈍化に「勇気づけられる」とコメントした。

IGのアナリスト、トニー・シカモア氏は「基調インフレ率の低下が第3・四半期のインフレ指標でも再現されれば、豪中銀は11月理事会でハト派に軸足を移し、12月に25ベーシスポイントの利下げを実施することになる」と述べた。

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