ブラジル中銀、11月会合は米大統領選「視界不良」下で政策決定へ
ロイター / 2024年10月25日 13時41分
ブラジル中央銀行は次回11月の金融政策委員会(COPOM)で、米大統領選の結果が分からない視界不良の中で政策決定を行う必要が出てきそうだ。写真はブラジル中銀のビルとその前を歩く人。ブラジリアで23年撮影。(2024年 ロイター/Adriano Machado/File Photo)
Fabricio de Castro
[サンパウロ 24日 ロイター] - ブラジル中央銀行は次回11月の金融政策委員会(COPOM)で、米大統領選の結果が分からない視界不良の中で政策決定を行う必要が出てきそうだ。
COPOMの日程は11月5、6日の両日で、6日に結果を発表する。米大統領選は5日だが勝敗が判明するのは何日か先になるかもしれない。加えて、7日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が政策決定を発表する。
BGC・リクイデスのチーフストラテジスト、ダニエル・クンハ氏は「COPOMはFOMCの決定と米大統領選について手掛かりを得られず、普段以上に神経を研ぎ澄まして金融政策を運営する必要に迫られるかもしれない」と語った。「75ベーシスポイント(bp)の利上げについて協議せざるを得なくなる可能性はかなり高い」という。
ブラジル中銀は9月、インフレ阻止のため政策金利を25bp引き上げて10.75%とした。市場では、11月会合で利上げ幅を拡大するとの見方が強い。
米大統領選で、高関税を掲げる共和党候補のトランプ前大統領が勝利するかもしれないとの見方などから、ブラジル通貨レアルは対ドルで下落している。11月のCOPOMでは、レアル安によるインフレ率への影響が、注視される要因の1つとなりそうだ。
ストーンXのアナリスト、レオネル・マットス氏は、トランプ氏が高い輸入関税を提案しているため、同氏が勝ちそうだとの見方が広がるたびにレアルへの下落圧力が高まると説明。「米国はブラジルにとって2番目に大きい貿易相手国なので(高関税は)ブラジルの輸出にマイナスだ。対米輸出が減少するなら、ブラジルはドル建て収入も減り、それはレアル安につながる傾向がある」と述べた。
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