企業向けサービス価格、1月は前年比2.3%上昇 15年3月以来の伸び
ロイター / 2020年2月25日 11時39分
[東京 25日 ロイター] - 日銀が25日公表した1月の企業向けサービス価格指数は前年比2.3%上昇となった。79カ月連続のプラスとなり、2015年3月のプラス3.1%以来の伸び率となった。12月確報は同2.1%上昇。消費税を除くベースの1月指数は同0.6%上昇だった。
燃料油の価格上昇が、消費税を除くベースの企業向けサービス価格指数の押し上げにつながった。タイトな労働需給を背景に、労働者派遣サービスなどの価格指数が上昇していることも、全体の指数押し上げに寄与した。
消費税を除くベースの1月総平均の主な内訳をみると、諸サービスが前年比プラス0.8%。ひっ迫した労働需給を背景に労働者派遣サービスや土木建築サービスの人件費増加が押し上げにつながった。今年は去年よりも早く中国で春節が始まったことで、宿泊サービスは同マイナス5.7%と前月の同マイナス7.3%からマイナス幅を縮小した。
運輸・郵便は同プラス1.3%。国際的な環境規制により硫黄化合物の含有量が低い燃料油の価格が上昇したことが押し上げにつながった。不動産は同プラス1.5%で、タイトな需給により、オフィス向けなど事務所賃貸の価格が上昇した。
一方、マイナスに寄与したのは、広告が前年比マイナス2.8%、リース・レンタルが同マイナス0.3%だった。広告は、新聞広告が同マイナス0.3%となり、マイナス幅は縮小。一部、自動車関連の企業で出稿の動きが活発になったものの、企業の広告出稿は弱めの動きが続いているという。
日銀は、タイトな労働需給を背景に人件費などが増加傾向にあると説明。基調判断については「ゆるやかな上昇傾向にある」(幹部)とこれまでの見方を据え置いた。
日銀によると、今回の調査結果に新型コロナウイルスの影響は含まれていない。ただ、同幹部によると、一部の宿泊施設では1月末から宿泊者数が減少したり、百貨店などの店舗ではインバウンド消費や国内顧客の減少が見られるという声も聞かれるという。「新型肺炎の拡大による影響を引き続き注視したい」(同幹部)と指摘した。
*内容を追加しました。
(浜田寛子 編集:佐々木美和)
この記事に関連するニュース
-
東京コアCPI、7月は+2.2% コアコアは2022年8月以来の低い伸び
ロイター / 2024年7月26日 9時39分
-
企業向けサービス価格指数 6月は3%増 2015年以来の高い伸び
日テレNEWS NNN / 2024年7月25日 16時40分
-
企業向けサービス価格6月は前年比3.0%上昇、15年3月以来の高い伸び=日銀
ロイター / 2024年7月25日 9時49分
-
全国コアCPI、6月は+2.6% コアコアは11カ月ぶりに伸び拡大
ロイター / 2024年7月19日 10時34分
-
アングル:「第1の力」再加速、サービス消費下押し懸念 日銀シナリオに影響も
ロイター / 2024年6月28日 17時59分
ランキング
-
1〈最低賃金1054円に〉過去最大増なのにパート、アルバイトから大ブーイングのワケ「扶養控除ライン据え置きはオフサイドトラップ」「政治家の報酬だけは世界トップクラスだけど、賃金はオーストラリアの半分」
集英社オンライン / 2024年7月26日 18時56分
-
2G20、「デジタル課税」早期実現への決意示す…3会合ぶりに共同声明採択し閉幕
読売新聞 / 2024年7月27日 15時0分
-
3「子どもが野菜を食べてくれない」悩みへの回答 科学的に正しい「野菜嫌いをなくす5つの方法」
東洋経済オンライン / 2024年7月27日 15時0分
-
4「半端な対策では命にかかわる」 山善の”プレミアム水冷服”がたちまち完売、現場のニーズとどう合致した?
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年7月27日 6時20分
-
5NY市場サマリー(26日)円急上昇一服、株価上昇 利回り低下
ロイター / 2024年7月27日 6時48分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
![](/pc/img/mission/point-loading.png)
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください
![](/pc/img/mission/mission_close_icon.png)