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伊ウニクレディト、同業BPMに買収提案 「コメルツ銀無関係」

ロイター / 2024年11月25日 19時12分

 11月25日、イタリア銀行業界2位のウニクレディトは同3位のバンコBPMに対し、約100億9000万ユーロ(105億7000万ドル)規模の株式交換での買収を提案したと発表した。写真はウニクレディトのロゴとイメージ。昨年3月撮影(2024年 ロイター/Dado Ruvic)

Valentina Za

[ミラノ 25日 ロイター] - イタリア銀行業界2位のウニクレディトは25日、同3位のバンコBPMに対し、約100億9000万ユーロ(105億7000万ドル)規模の全額株式交換による買収を提案したと発表した。経営統合により欧州での地位を強化する。

ウニクレディトはBPMの株式1株に対して普通株0.175株を提案。これは1株当たり6.67ユーロに相当し、22日終値に対するプレミアムは約0.4%となる。

ウニクレディトのアンドレア・オルセル最高経営責任者(CEO)は発表文で「欧州が経済を発展させ、他の主要経済圏との競争に打ち勝つためには、より強力で大きな銀行が必要だ」と述べた。

ウニクレディトの株価は約1.5%下落した。一方、BPMは5%近く上昇した。ウニクレディトが株式取得を目指す独大手銀コメルツ銀行は一時7%下落した。

BPMからは今のところコメントを得られていない。

同行買収は欧州中央銀行(ECB)と独占禁止当局の承認を得る必要がある。ウニクレディトは2025年6月までに買収が完了する可能性があるとの見通しを示した。

またBPM買収とコメルツ銀株取得は無関係だとし、コメルツ銀株を巡る協議はドイツで新政権が誕生するまで待つ必要があると指摘した。ウニクレディトは金融派生商品を含めてコメルツ銀の株式約21%を保有する。

オルセル氏はコメルツ銀株について記者会見で、「下値リスクが限られる一方で、大きな上昇余地があり、重要な投資だ」と説明した。「従ってこれは今のところ投資だ。当面はそのまま保有し続ける」と述べた。

関係筋によると、ウニクレディトのBPMに対する買収提案は、コメルツ銀の経営陣にとって驚きだった。コメルツ銀買収の確率が低下した可能性があるが、今回の動きを理解するのは困難だと述べた。

BPMは今月、国有化された銀行モンテ・デイ・パスキ・ディ・シエナ(MPS)の株式5%を取得。また、資産運用会社アニマ・ホールディングの完全子会社化へ最大16億ユーロの買収提案を発表した。

BPMの株価はアニマへの買収提案発表前の今月6日終値から約5.3%上昇している。

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