米中間の証券投資、公式統計よりも大規模=民間報告書
ロイター / 2021年1月26日 17時57分
[ボストン 26日 ロイター] - 米中間の証券投資額が公式の数字よりもはるかに大きいことが明らかになった。調査会社ロジウム・グループがまとめた報告書を米中関係全国委員会(NCUSCR)が26日公表した。
ロジウムのアソシエートディレクター、アダム・ライセンコ氏は「指導者が米中経済の分裂を進めていけば、あらゆる種類の人が多くのものを失うことになる」との見方を示した。
報告書によると、中国企業が発行した株式と債券について、米投資家の保有額は2020年末時点で1兆2000億ドルと米財務省の公式統計の5倍だった。
この相違の大部分は中国企業が「複雑な法的枠組みを利用してタックスヘイブン(租税回避地)から米取引所で取引される株式を発行している」ことによるものと分析した。
一方、中国による米証券の保有額は2020年末時点で2兆1000億ドルと公式のデータを36%上回った。「中国当局の資本規制を回避しようとする投資家の努力や香港を投資仲介者として利用したことで株式投資が誤って分類された」ことが主因と指摘した。
ライセンコ氏によると、資本規制のために米中間の金融統合は低い水準にとどまっている。同氏は規制が緩和されれば両国間の証券投資は現在の約3兆ドルから9兆ドル超へ拡大すると予想した。
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