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FRB、3月利上げの可能性示唆 インフレ対応へ転換

ロイター / 2022年1月27日 6時15分

米連邦準備理事会(FRB)は25─26日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、3月にフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を引き上げる可能性が高いことを示唆した。2008年3月撮影(2022年 ロイター/Jason Reed)

[ワシントン 26日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)は25─26日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)で、3月にフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を引き上げる可能性が高いことを示唆した。同時に、3月に債券買い入れを終了させ、その後保有資産の大幅な圧縮に着手する計画を改めて示した。

FRBは新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)下での緩和政策からより緊急的なインフレ対応へと舵を切ることになる。

パウエル議長はFOMC後の記者会見で、高止まりするインフレ率を定着させないために金融政策を変更する際には偏見のない姿勢で臨むと指摘。「現時点では政策の方向性について何も決定していない。謙虚かつ機敏な状態でいることを再度強調する」と述べた。

また、足元の経済状況は「極めて異なっている」とし、「労働市場を脅かすことなく金利を引き上げる余地が十分にある」とした。

声明では「2%をはるかに上回るインフレ率や堅調な労働市場を踏まえ、FRBはFF金利の誘導目標レンジを引き上げることが間もなく適切になると予想している」とした。政策決定は全会一致だった。

市場では3月15─16日の次回FOMCでゼロ金利政策が解除されるとの見方が大勢。FF金利先物市場では3月の利上げ後に年内に3回の追加利上げが実施されるとの見方が織り込まれている。

FRBはまた、満期を迎える債券の償還で得た資金の毎月の再投資額を制限することによって保有資産の規模を「大幅に縮小」することについてFOMCメンバーが合意したと表明。こうした措置は利上げ後に着手されるとしたが、具体的な日程やペース、最終的な規模はまだ決まっていない。

約9兆ドル規模のバランスシートを縮小するだけでなく、住宅ローン担保証券(MBS)から米国債にシフトし、「それによってFRBによる保有が経済の各セクターの信用配分に与える影響を最小化する」とした。

パウエル議長はFRBが保有債券の縮小に着手する際には必要に応じてアプローチを変更する用意があると述べた。

声明を受け、米国株は上げ幅を拡大したが、パウエル議長の記者会見を受け、売り圧力が強まり、S&P総合500種とナスダック総合は下げに転じた。

長期債利回りは上昇し、ドル指数は小幅高を維持した。

<サプライチェーン(供給網)の改善>

新型コロナウイルスのオミクロン変異株の出現により1日当たりの新規感染者数が過去最高水準に達しているにもかかわらず、FRBは最近の雇用の伸びは「堅調」と指摘。インフレ緩和時期に関する評価は示されなかったが、世界のサプライチェーンの改善に伴い物価上昇ペースの鈍化が引き続き想定されるとした。

昨年12月のFOMC以降、西側諸国がロシアによるウクライナ侵攻を懸念し、株式市場が急落するなど他のリスクも生じているが、今回の声明ではこれらについて言及されていない。

前年比7%上昇と1980年代以来の高い伸びを示している消費者物価指数(CPI)については「パンデミックと経済再開に関連した需給の不均衡が、引き続きインフレ高進に寄与している」とした。

今回のFOMCでは新たな経済および金利の見通しは発表されなかった。

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