独運輸相、中国製ＥＶへの制裁関税に否定的 ＥＵ調査巡り

　ドイツのヴィッシング運輸相は、中国のＥＶ補助金を巡る欧州委員会の調査を受けて制裁関税を課すことに否定的な考えを示した。写真はベルリンにある、中国ＥＶメーカー、蔚来汽車（ＮＩＯ）のショールームで８月撮影（２０２３年　ロイター／Annegret Hilse）

[ベルリン ２５日 ロイター] - ドイツのヴィッシング運輸相は、中国の電気自動車（ＥＶ）補助金を巡る欧州委員会の調査を受けて制裁関税を課すことに否定的な考えを示した。２５日付の独紙アウグスブルガー・アルゲマイネが伝えた。

ヴィッシング氏は同紙に対し「基本的に、市場障壁を設けることにはあまり感心しない」と述べ、そうした孤立主義的な政治は独経済に大きな打撃を与える連鎖反応を引き起こす可能性があると指摘した。

その上で「われわれはドイツや世界の市場向けに競争力のあるＥＶを生産しなければならない」と語った。

欧州委員会のフォンデアライエン委員長は今月、欧州連合（ＥＵ）に流入する中国製ＥＶから域内メーカーを保護するために関税措置が必要になるか調査を開始したことを明らかにした。

中国は保護主義的だと反発し、経済関係を損なうと警告した。