過度な変動に「あらゆる選択肢」排除せず＝為替で鈴木財務相

　９月２６日、鈴木俊一財務相（写真）は閣議後会見で、為替について「過度な変動は好ましくない」と語り、過度な変動には「あらゆる選択肢」を排除せず、適正な対応を取っていきたいと改めて述べた。写真は都内で１３日撮影（２０２３年　ロイター／Issei Kato）

Takahiko Wada

［東京　２６日　ロイター］ - 鈴木俊一財務相は２６日の閣議後会見で、為替について「過度な変動は好ましくない」と語り、過度な変動には「あらゆる選択肢」を排除せず、適正な対応を取っていきたいと改めて述べた。

外為市場では円安がじりじりと進んでいる。鈴木財務相は、為替市場の動向を「高い緊張感をもって見ている」とした。米国をはじめ、海外の通貨当局とも意思疎通を図っており、「過度な変動が好ましくないということについては（認識を）共有している」と語った。

岸田文雄首相は同日の閣議で総合経済対策の策定を指示した。鈴木財務相は、需給ギャップがプラスに転じたとは言え、国内経済を巡っては「消費や投資などの内需、主要国の経済についても予断を許さない状況にある」と指摘。賃上げや投資拡大など「新たなステージに入れるかどうか正念場にある」とした。

経済対策を裏付ける補正予算を編成すれば、需給ギャップがプラスの中での財政出動になるが「財政出動が物価高騰を招くのか一概に言うのは困難」と述べた。その上で、万が一にも非効率的な財政出動が物価高騰を招くことがないように財務省として予算をしっかり査定していくと語った。

（和田崇彦）