ＥＮＥＯＳ、タツタ電線ＴＯＢ開始が後ずれ 中国当局の審査継続で

　９月２６日、ＥＮＥＯＳホールディングスは、完全子会社のＪＸ金属（東京都港区）によるタツタ電線株の公開買い付け（ＴＯＢ）の開始時期が２０２３年１２月以降になる見込みだと発表した。都内で２０２０年撮影（２０２３年　ロイター／Issei Kato）

Shinichi Uchida

［東京　２６日　ロイター］ - ＥＮＥＯＳホールディングスは２６日、完全子会社のＪＸ金属（東京都港区）によるタツタ電線株の公開買い付け（ＴＯＢ）の開始時期が２０２３年１２月以降になる見込みだと発表した。当初は６月開始を予定していた。中国当局の求めに応じて手続きを随時進めているが、審査が継続しており、対応が完了するめどが立っていない。

昨年１２月にＴＯＢを発表した際は６月開始を見込んでいたが、６月末の段階では早くても８月以降になるとの見込みを示していた。中国当局の審査のほか、中国競争法に基づく届け出に関する法改正が施行されるかどうかもＴＯＢ開始時期に影響しているという。

ＪＸ金属はタツタ電線の筆頭株主で約３７％の株式を保有。ＴＯＢとその後の手続きを経て完全子会社化し、重要技術分野での連携強化などを目指している。