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国債を数千億円規模で増加、30年債に相応の妙味=住友生命・23年度下期運用計画

ロイター / 2023年10月26日 18時48分

 住友生命保険は2023年度下期の一般勘定運用で、超長期債を中心に日本国債等を数千億円規模で積み増す計画。写真は2009年7月、都内で撮影(2023年 ロイター)

Tomo Uetake

[東京 26日 ロイター] - 住友生命保険は2023年度下期の一般勘定運用で、超長期債を中心に日本国債等を数千億円規模で積み増す計画。また足元で利回りが1.8%台に上昇した30年債については「投資妙味が相応にある」として、投資に適切なタイミングだとの考えを示した。

増田光男・運用企画部長が26日、運用方針説明会で明らかにした。

同社の運用資産の主軸で円建て負債に対応する日本国債等は、上期に引き続き、金利リスク削減と収益力向上を目的に、超長期債を中心に投資を進める。買いのペースは、年間購入予定額を均等に割った「平準買い」を基本に、金利上昇局面ではまとまった金額を投入する。その結果、残高は「下期は上期と同程度の、数千億円規模で増加するイメージ」(増田氏)という。

投資対象となる超長期国債の年限について、増田氏は「30年債が中心。市場環境次第で40年債に行くことはあっても、20年とか年限を短くする選択肢は考えていない」と話している。

足元で1.8%台半ばと10年ぶり高水準に上昇した30年国債の利回りについて、増田氏は「当社の負債コストを上回ってくるような水準で、相応に投資妙味がある」と前置き、「イールドカーブ・コントロール(YCC、長短金利操作)の撤廃やマイナス金利の解除をある程度織り込んだ水準で、ここからさらに大幅に上昇するとは考えづらい」ことから、適切な投資タイミングであるとの考えを示した。

日銀の金融政策について、同社は「賃上げに関するデータがそろう来春まで日銀がさらなる政策修正へ動く可能性は低い」との見方から、「24年4月にYCC撤廃とマイナス金利解除が実施される」ことをメインシナリオとして想定。「早ければ年内にYCCを撤廃、年明けにマイナス金利を解除」する可能性もサブシナリオとして備える。

外国債券のうちヘッジ付きは、ソブリンはヘッジコスト上昇の影響緩和のため売却する方向で、外貨建てクレジットは米国事業債を中心に投資を拡大する。またオープン外債は、為替・金利の水準次第だが、現時点では残高増加を見込んでいる。

国内株式・外国株式は、いずれも株価動向次第としているが、現時点では残高増加を見込む。オルタナティブ資産は、上期に続き、インフラエクイティやプライベートエクイティファンドなどに投資を行い、残高を増やす方針。

住友生命の資産残高(会社計)は、3月末時点で35兆2982億円。うち外貨建て資産は10兆0191億円(28.4%)。

2023年度下期の相場見通し(レンジと年度末)は以下の通り。

日本国債10年物利回り  0.00―1.00% (0.70%)

日本国債30年物利回り  1.30─2.00% ( ─── )

米10年国債利回り    3.25―5.25% (4.00%)

日経平均株価       2万7000―3万7000円 (3万3000円)

NYダウ         3万1000─3万8000ドル (3万5000ドル)

ドル/円         130―155円 (140円)

ユーロ/円        135―165円 (155円)

(植竹知子)

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