スト参加のフォード工場は週内に生産再開へ、ＵＡＷとの暫定合意受け

１０月２６日、全米自動車労働組合（ＵＡＷ）は、フォード・モーターとの労使交渉で暫定合意したことを受け、３カ所のフォードの組立工場でストライキを実施していた組合所属の従業員に職場へ戻るよう指示した。写真は９月、ミシガン州デルタタウンシップでストに参加するUAWのメンバー（２０２３年　ロイター/Rebecca Cook）

David Shepardson　Joseph White

[２６日 ロイター] - 全米自動車労働組合（ＵＡＷ）は、フォード・モーターとの労使交渉で暫定合意したことを受け、３カ所のフォードの組立工場でストライキを実施していた組合所属の従業員に職場へ戻るよう指示した。フォードもこれらの従業員に呼び戻しを行っており、ピックアップトラックやＳＵＶ（スポーツタイプ多目的車）の生産が週内にも再開される可能性がある。

ＵＡＷとフォードが合意した新たな労働協約は、今後４年半での２５％の賃上げや、退職者向け積立金への企業側の拠出額引き上げ、給与体系の改善措置、工場閉鎖に際してのＵＡＷのスト権確保などが盛り込まれた。

この労働協約は、今後組合員の投票による承認を経て正式に発効する。ただＵＡＷはフォードに、組合員は発効前に仕事に復帰することになると伝えた。

今後は、まだ組合員がストを続けている他の米自動車大手ゼネラル・モーターズ（ＧＭ）と、クライスラー親会社ステランティスの労使交渉が焦点となる。

事情に詳しい関係者の話では、ＧＭとＵＡＷは幾つかの経済的問題でかなり合意に近づいているという。