マクロ系ヘッジファンド、450億ドルの株式売却の構え=モルガンS
ロイター / 2024年7月26日 9時40分
プログラム売買を駆使し、マクロ戦略を採用するヘッジファンドが7月24日、米国株の大幅下落を受けて200億ドル相当の株式を売却した。2021年8月、ニューヨーク証券取引所で撮影(2024年 ロイター/Andrew Kelly)
Carolina Mandl
[ニューヨーク 25日 ロイター] - プログラム売買を駆使し、マクロ戦略を採用するヘッジファンドが24日、米国株の大幅下落を受けて200億ドル相当の株式を売却した。来週にかけて少なくともさらに250億ドル相当のポジションを圧縮する態勢で、過去10年でも有数の規模のリスク投資巻き戻しだ。モルガン・スタンレーが25日の機関投資家向け資料で明らかにした。
24日はテスラやアルファベットの四半期決算が失望を誘い、ハイテク株の比重が大きいナスダック総合の下落率は3.6%と、1日としては2022年10月以来の大きさを記録した。
モルガン・スタンレーは、ここ2週間の相場不安定化で循環物色の動きが始まり、最近では超大型株から小型株に乗り換えられてきたが、24日は幅広い指数のデレバレッジングに転じたと分析。ボラティリティーが高い状態が数日続くようなら、売りは急速に拡大するだろうと述べた。
ヘッジファンドのタイフォン・キャピタル・マネジメントのジェームズ・クゥトゥラス最高経営責任者(CEO)はロイターに、24日の値下がりの後でさえ、モメンタム株は本源的な価値を上回る水準で推移していると指摘した上で、歴史的には金利上昇の後に景気が落ち込む展開になるが、投資家はそうした流れに反するポジションを構築しているようだと付け加えた。
モルガン・スタンレーによると、ヘッジファンドは株式に対してより弱気な方向に転じつつあり、買い持ちを減らして売り持ちを増やしているという。
ゴールドマン・サックスも、顧客が大型株や社債の上場投資信託(ETF)といったマクロ商品の売り持ちを拡大していると明らかにした。
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