メタ・スポティファイ両ＣＥＯ、欧州ＡＩ規制批判 「革新阻害」

　８月２３日、米メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者（ＣＥＯ）と音楽配信大手スポティファイのダニエル・エクＣＥＯは、連名で声明を出し、オープンソース型人工知能（ＡＩ）を巡る欧州の規制を批判し、規則が複雑なため同分野で後れを取るおそれがあると指摘した。写真はスポティファイのロゴ。２０１４年２月、仏ストラスブールで撮影（２０２４年　ロイター/Christian Hartmann）

[２３日 ロイター] - 米メタのマーク・ザッカーバーグ最高経営責任者（ＣＥＯ）と音楽配信大手スポティファイのダニエル・エクＣＥＯは２３日、連名で声明を出し、オープンソース型人工知能（ＡＩ）を巡る欧州の規制を批判し、規則が複雑なため同分野で後れを取るおそれがあると指摘した。

欧州は米国よりもオープンソース型ＡＩの開発者が多いため、市場の盛り上がりを最大限に生かす位置にあるが、「断片的な規制構造や一貫性のない執行が技術革新を妨げ開発者の足かせとなっている」と批判した。

欧州の重複するＩＴ関連規制を簡素化すればオープンソース型ＡＩの成長加速につながるだけでなく、欧州の開発者やより広範なクリエイターの環境を支えることになると訴えた。

メタは６月、欧州における同社のＡＩモデル導入を当面見合わせると発表。アイルランド・データ保護委員会（ＤＰＣ）が、同社傘下のフェイスブックとインスタグラムの成人利用者が投稿したコンテンツを大規模言語モデルの訓練に利用することを遅らせるよう要求したため。

両ＣＥＯは欧州の主権確立と競争力向上のために導入した法律が、逆の結果をもたらしていると指摘。現状のままでは「一世代に一度の好機」を逃すことになると強調した。