アドテスト、今期は10%営業増益予想 自動車向けなど回復に時間
ロイター / 2024年4月26日 15時56分
Ritsuko Shimizu
[東京 26日 ロイター] - アドバンテストは26日、2025年3月期の連結営業利益(国際会計基準)が前年比10.3%増の900億円を見込むと発表した。生成AI(人工知能)関連向け半導体試験装置の需要の伸びを見込むものの、車載・産業機器・民生向けで一段と売り上げが減少する。
IBESがまとめたアナリスト16人のコンセンサス予想の連結営業利益の平均値1352億円を下回った。
半導体については、需給改善が期待されるとともに、生成AI向け関連投資の増加が期待され、年後半から活況になると見通している。同社が大きなシェアを持つ半導体試験装置市場については、生成AI向けの需要が増加すると見込まれる一方で、スマートフォンやPCなど主要民生機器向けの需要は低迷を続けており、回復には時間を要するとみている。
想定為替は1ドル=140円(前期実績143円)、1ユーロ=155円(155円)。対ドルで1円円安で営業利益には7億円プラス、対ユーロでは3億円のマイナスとなる。
24年3月期の連結営業利益は同51.3%減の816億円で会社予想の850億円を下回った。生成AI関連で高性能DRAM向け売上高が増加したものの、非メモリー半導体向け試験装置市場が想定以上に減速したという。原材料費の上昇に加え、のれんの一部減損損失約90億円を1―3月期に計上したことなどから大幅減益となった。
同社は新たな中期計画を策定しており、6月25日に公表予定としている。
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