グーグル、豪でニュースサイト開始へ 記事使用料義務化に対抗
ロイター / 2021年1月27日 14時35分
1月26日、米アルファベット傘下のグーグルが、昨年延期となったニュースサイトのオーストラリアでのサービス開始を、早ければ2月に計画していることが、記事提供の協議に応じている地元メディア企業の話で明らかになった。写真はチューリッヒで2018年12月撮影(2021年 ロイター/Arnd Wiegmann)
[シドニー 27日 ロイター] - 米アルファベット傘下のグーグルが、昨年延期となったニュースサイトのオーストラリアでのサービス開始を、早ければ2月に計画していることが、記事提供の協議に応じている地元メディア企業の話で明らかになった。
豪政府はグーグルの検索結果などに国内の出版社や放送局の記事が含まれる場合はコンテンツ使用料を支払うよう義務付ける法案の成立を目指しており、新サイト「ニュース・ショーケース」の開始はその対抗策とみられる。
学術系ニュースサイト「ザ・カンバセーション」の編集者、ミーシャ・ケッチェル氏は27日、ニュース・ショーケースを可能な限り早く、2月にも開始するため、グーグルに協議再開を打診されたと明らかにし、「グーグルに協力している」と語った。
グーグルは昨年6月にオーストラリアでニュース・ショーケースを提供する計画を発表し、ザ・カンバセーションを含む現地の小規模メディア6社と契約を結んだ。しかし10月に、規制上の問題を理由にオーストラリアでの開始を延期すると発表していた。
シドニー工科大学のデレク・ワイルディング教授は「グーグルがパブリッシャーとの合意は可能と証明できるなら、同社の狙いは法の介入がなくても商業上の取り決めは成立可能と示すことだろう」と指摘。問題となるのは、全てのパブリッシャーにとって適切な取り決めかどうかだとした。
グーグルの豪・ニュージーランド担当責任者のメル・シルバ氏は先週、議会の委員会に対し、記事使用料を義務付ける法案が成立した場合、同社はオーストラリアでの検索サービス提供を停止すると明らかにしていた。
法案では、フェイスブックとグーグルが豪メディア側に支払う料金の交渉で法的拘束力のある合意がまとめられない場合、政府が任命する調停人が決定する。
グーグルは法案は実行不可能だと主張してきた。
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