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NY市場サマリー(27日)株安、ドル指数下落 長期債利回り上昇

ロイター / 2023年10月28日 6時43分

<為替> ドル指数が下落した。ポートフォリオのリバランスが影響した。ただ週間では米経済の堅調な足取り維持を示す経済指標を背景に上昇する見込みとなった。

米商務省が27日発表した9月の個人消費支出(PCE)は前月比0.7%増で、8月(0.4%増)から予想以上に伸びが加速し、市場予想の0.5%増を上回った。

ドル指数は0.07%安の106.5。アナリストによると、ポートフォリオのリバランスを目的とした取引が影響したという。一方、ドル指数は週間で0.4%上昇した。

CIBCキャピタル・マーケッツの北米FX戦略責任者、ビパン・ライ氏は「今月は月末のフローがあり、特定の時点で優位になる傾向がある。その一部は今日のドルの値動きに反映されているのだろう」と指摘。ドルは7─9月期に大きく上昇した後、比較的堅調な米経済指標にもかかわらず、一段高に苦戦しているとし、「少なくとも短期的には、ドルが少し買われ過ぎているというシグナルがいくつか出ている」とした。ただドルは引き続き堅調に推移すると見込んでいる。

また来週には連邦公開市場委員会(FOMC)と日銀の金融政策決定会合を控えており、「この2つの重要なリスクイベントが一段落するまではポジションの積み上げは理にかなわない」とした。

27日の米金利先物市場で、連邦準備理事会(FRB)が2024年にかけ金利を据え置くという観測が強まった。この日発表された9月のPCE価格指数がインフレ鈍化の兆候を示唆したことに反応した。

ユーロ/ドルは0.12%高の1.0573ドル。

豪ドル/米ドルは0.25%高の0.6338米ドル。

ドル/円は0.6%安の149.515円だった。

鈴木俊一財務相は27日の閣議後会見で、為替円安に対し「引き続き強い緊張感を持って万全の対応を行なっていく」との考えを示した。為替はファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)を反映して安定的に推移することが重要で、過度な変動は望ましくないとの認識も示した。

ラボバンクのFX戦略責任者、ジェーン・フォーリー氏は「日銀が10月31日の金融政策決定会合でマイナス金利からの脱却を試みるとの見方は市場にはほとんどない」と指摘。「対照的にイールドカーブ・コントロールに新たな微調整が加えられるかについては市場の見方は分かれている」と述べた。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは1.7%安の3万3584ドル。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 長期債利回りが上昇した。朝方発表された米インフレ指標をはじめ、最近発表された一連の指標が今後の金利の道筋にどう影響するか見極める動きとなった。

指標10年債利回りは0.2ベーシスポイント(bp)上昇の4.847%、30年債利回りは3bp上昇し5.018%。

一方、金利見通し敏感な2年債利回りは2bp低下し、5.019%。

2・10年債利回り格差はマイナス17.4bpとなった。

9月の米個人消費支出(PCE)価格指数は、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数の伸びが前年同月比3.7%と、約2年ぶりの低水準となった。同時に個人消費支出(PCE)は前月比0.7%増で、予想以上に伸びが加速し、金利上昇に直面しつつも、需要が底堅い状況を示唆した。

10月31日━11月1日に開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に注目が集まる。金融市場では同会合での利上げは見込まれておらず、12月会合までの利上げ確率は20%弱にとどまっている。

また、来週は米雇用統計をはじめ、主要指標が発表される。

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 主要株価指数がこの日の安値圏で引けた。投資家は「高金利長期化」シナリオを示す経済指標やまちまちの米企業決算を消化した。

アマゾン・ドット・コム、アップル、メタ・プラットフォームズの上昇を背景にハイテク株比率の高いナスダック総合指数はプラス圏を維持した一方、S&P総合500種とダウ工業株30種平均は下落した。

週間では3指数とも2%超下げた。

S&P500は7月31日の終値ベースの高値から10.28%下落した。

ベアードの投資戦略アナリスト、ロス・メイフィールド氏は「市場のトレンドに逆らうのは難しい。トレンドは一段と下落している。決算は好調だが、反転上昇の起爆剤にはなっていない」と述べた。

米商務省が27日発表した9月の個人消費支出(PCE)価格指数は、変動の大きい食品とエネルギーを除いたコア指数の伸びが前年同月比3.7%で、8月の3.8%から低下し2年余りぶりの低水準となった。

もっとも、連邦準備理事会(FRB)が11月の連邦公開市場委員会(FOMC)で主要政策金利を据え置くとの市場予想にはほとんど影響しなかった。

27日時点でS&P500構成銘柄のうち245社が決算を発表し、決算発表シーズンは実質的に折り返し地点に達した。このうち78%がコンセンサスを上回る決算を発表した。

アナリストらは現在、S&P500構成銘柄の通期増益率を4.3%と予想。月初は1.6%だった。

メイフィールド氏は「大手ハイテク企業の決算は大半が良好だったが、十分ではなかった。ただ全体像は良好で、年末ラリーの土台になるかもしれない」とした。

米アマゾン・ドット・コムは6.8%高。26日、年末商戦を含む第4・四半期の売上高と利益が急拡大すると予想した。

米半導体大手インテルも9.3%上昇。26日発表した第4・四半期業績見通しは、売上高が市場予想を上回った。

フィラデルフィア半導体指数(SOX)は1.2%上昇した。

S&P主要11セクターではエネルギーが最も下落した。一方、一般消費財、情報通信、通信サービスのみ上昇した。

米石油大手シェブロンは第3・四半期決算の減益を受けて6.7%下落。米石油大手エクソンモービルは2023年第3・四半期決算の純利益が91億ドルと過去最高益だった前年同期からは約54%減ったことを受け1.9%下げた。

米フォード・モーターも12.2%安。26日、通期の業績見通しを撤回した。全米自動車労働組合(UAW)と暫定的に合意した新たな労働協約について、組合員の正式承認を待っているためとしている。

ニューヨーク証券取引所では値下がり銘柄数が値上がり銘柄数を2.69対1の比率で上回った。ナスダックでも2.08対1で値下がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は105億5000万株。直近20営業日の平均は106億9000万株。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> 中東情勢の不透明感を背景に終盤に買いが優勢となり、3日続伸した。中心限月 12月物の清算値(終値に相当)は前日比1.10ドル(0.06%)高の1オンス=1 998.50ドル。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> パレスチナ情勢が緊迫する中、エネルギー供給不足への懸念が再浮上し反発した。米国産標準油種WTIの中心限月12月物の清算値は前日比2.33ドル(2.80%)高の1バレル=85.54ドル。1月物は2.16ドル高の84.70ドル。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

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