米レポ金利、年末要因で2019年以来の水準に上昇
ロイター / 2023年12月28日 7時55分
12月27日、米短期金融市場における比重が大きいレポ取引は、今週に入って金利が2019年以来の水準に跳ね上がった。コロラド州ウェストミンスターで2009年撮影(2023年 ロイター/Rick Wilking)
Davide Barbuscia
[ニューヨーク 27日 ロイター] - 米短期金融市場における比重が大きいレポ取引は、今週に入って金利が2019年以来の水準に跳ね上がった。年末を迎えてディーラーがポジションを手じまっている影響とみられている。
代表的なレポ取引(GFCレポ)の毎日の平均金利を反映する「DTCC GFCトレジャリー・レポ指数」は26日が5.452%で、先週の5.395%から上昇し、19年9月以降で最も高くなった。当時は銀行の準備金が大きく落ち込んで翌日物取引金利が一時10%まで高騰し、米連邦準備理事会(FRB)が介入を迫られる事態になった。
複数の市場参加者の話では、今回の場合はディーラーの手じまいに伴って、借り手の調達コストが押し上げられた。
ただドイツ銀行の米金利ストラテジスト、スティーブン・ゼン氏は、今週のGFCレポ金利上昇は特に心配ないと指摘。GFCレポはディーラー間の貸借取引で、動く資金の量が非常に限られる結果、金利が高くなっていると説明した。
大手ディーラーの参加が減って、主な資金の出し手のマネー・マーケット・ファンド(MMF)がレポ取引を利用しにくくなっており、ゼン氏によるとFRBのリザーブ・レポ利用が増えているのがその証拠だという。
別の市場関係者は、年末でなければ、リザーブ・レポに向かった資金の多くがレポ市場に流入するはずだとの見方を示した。
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