過剰な財政支出、インフレ抑制の足かせに=オランダ中銀総裁
ロイター / 2024年8月28日 1時38分
欧州中央銀行(ECB)メンバーのクノット・オランダ中銀総裁(写真)は27日、インフレの鈍化が続けばECBは緩やかに利下げを実施できるものの、9月理事会での利下げを決定する前に一段のデータが必要と述べた。2019年9月撮影(2024年 ロイター/Eva Plevier)
[ロッテルダム 27日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)メンバーのクノット・オランダ中銀総裁は27日、過剰な財政支出がインフレ抑制の足かせになっており、新たな予算ルールを機能させるには政府による財政規律の強化が必要との見解を示した。
「われわれは、不適切な財政スタンスは金融政策の有効性の妨げになる可能性があると考えている」とし、「その場合は、より厳格な財政政策が望ましいだろう」と指摘。
今年5月に導入された新たな財政規則によって、ECBとユーロ圏20カ国の財務省との関係が自然に改善されるわけではないとし、「これが実現するかどうかは、規則の遵守と執行に大きく左右されるだろう」と述べた。
また、ECBの利下げ決定については、インフレの鈍化が続けば緩やかに実施できるものの、9月理事会での利下げを決定する前に一段のデータが必要と指摘。
ECB当局者の間で9月の追加利下げを支持する声が高まっているものの、慎重な考えを示した。
クノット氏は「ディスインフレの道筋が2025年末時点もしくはそれまでに2%に収束する限り、緩やかにブレーキから足を離すことに抵抗はない」と語った。
同時に「9月(利下げ)が適切かどうかという自分の立場を決めるには、理事会に向けて完全なデータと情報がそろうまで待たなければならない」とし、「10月、12月、あるいはいつであれ、同様の行動を取る必要がある」と述べた。
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