日経平均は3日続落、首相辞任への報道で 一時600円安
ロイター / 2020年8月28日 16時4分
東京株式市場で日経平均株価は3日続落。午後2時過ぎに首相の辞意の意向が伝わり急落した。アルゴリズムなどの機械取引が増幅する形で下げ幅を一時600円超に拡大した。写真は8月28日にマスクを着けて首相官邸に入る安倍首相。(2020年 ロイター/Issei Kato)
[東京 28日 ロイター] -
日経平均<.N225>
終値 22882.65 -326.21
寄り付き 23232.30
安値/高値 22594.79─23376.13
TOPIX<.TOPX>
終値 1604.87 -11.02
寄り付き 1621.39
安値/高値 1590.83─1636.57
東証出来高(万株) 166610
東証売買代金(億円) 28251.43
東京株式市場で日経平均株価は3日続落した。夕方の安倍晋三首相の記者会見を控えて様子見ムードが広がっていたが、会見に先行する形で首相の辞意の意向が伝わり急落した。アルゴリズムなどの機械取引が増幅する形で下げ幅を一時600円超に拡大したが、下値では押し目を待っていた投資家などの買いが入り急速に下げ渋った。後任がまだ分からない段階でもあり、市場では消化しづらい材料だとの受け止めも聞かれた。
後場の日経平均はプラス圏で推移していたが、午後2時ごろ、安倍首相が辞任の意向を固めたとNHKが報じたことをきっかけに急落。10分程度の間に一時600円超の下げとなった。その後、押し目買いなどが入り下げ渋ったが、落ち着きどころを探っており、来週以降は軟調な展開になる可能性もあるという。
市場からは「基本的にはネガティブ。誰が後継者になっても、国民の理解を得たり、求心力を得たりするのは簡単ではない。政策や政治はより前に進みにくくなる。外交面でも(後任が)トランプ米大統領と対等に渡り合えるかが心配」(ニッセイ基礎研究所のチーフ株式ストラテジスト、井出真吾氏)との声が出ていた。
共同通信によると、安倍首相は臨時代理を置かず後任選出まで執務する方針という。
TOPIXも3日続落。東証33業種では、情報・通信、小売、電気機器など20業種が値下がり。半面、保険、銀行、不動産など13業種が値上がりした。米ジャクソンホール会議で行われたパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長の講演などを受けて米金利が上昇。保険業は運用利回りの上昇に対する期待から買われた。
東証1部の騰落数は、値上がり568銘柄に対し、値下がりが1543銘柄、変わらずが58銘柄だった。
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