米大統領選巡る不測の事態発生に準備不十分、安全保障省が表明
ロイター / 2020年10月28日 9時21分
10月27日、米国土安全保障省は、来週に迫った米大統領選について、傘下のサイバーセキュリティー・インフラストラクチャー・セキュリティー庁が投票所と開票所で暴力が発生した場合に備え、適切に準備していなかったと明らかにした。写真はニューヨークで期日前投票を行う有権者(2020年 ロイター/Mike Segar)
[27日 ロイター] - 米国土安全保障省(DHS)は27日、来週に迫った米大統領選について、傘下のサイバーセキュリティー・インフラストラクチャー・セキュリティー庁(CISA)が投票所と開票所で暴力が発生した場合に備え、適切に準備していなかったと明らかにした。
米国では票集計の整合性や海外からの誤情報の脅威を巡り、ここ数年、選挙に関する懸念が高まっており、暴力行為が国の課題に浮上している。
DHSは、CISAを通して州政府と地方政府に多岐にわたるサイバーセキュリティー上の支援を行っているとしながらも、こうした支援は選挙システムのサイバー障害に対応するもので、「物理的な安全リスク、テロリズムの恐れ、投票所や開票所などの選挙プロセスを支援する施設を標的とする暴力行為」などに適切に対応するものではないとした。
CISAのクレブス長官は、DHSのリポートに反論。時宜を得ないリポートで「選挙が安全でないとの見方につながる」と批判した。
同長官は米国の有権者に宛てたメッセージで、CISAは「計画を更新し、より多くのリソースを投じるとともに、パートナーとの連携を強化することが可能だが、2020年の選挙を守るためにわれわれがこれまでに行ったことは、あなた方の投票が安全であることを示すものだと確信している。あなた方は自信を持って投票するべきだ」と述べた。
選挙管理当局者らもクレブス長官を擁護した。
全国州選挙管理者協会のエイミー・コーエン氏は、DHSのリポートは「選挙コミュニティーとCISAの関係がどれほど深まっているかを完全に示していない」と述べた。
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