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米通信規制当局、車車間通信用周波数帯の一部転用案を来月採決

ロイター / 2020年10月28日 12時23分

[ワシントン 27日 ロイター] - 米連邦通信委員会(FCC)は自動車の安全技術用に割り当てられた無線周波数帯の一部を無線通信機器向けに転用する案について、11月18日に承認の是非を採決する見通し。チャオ運輸長官は自動車事故の増加につながるとして転用に反対している。

5.9ギガヘルツ(GHz)帯の一部帯域幅は1999年に自動車メーカーが車車間通信技術を確立するために割り当てられたが、ほとんど使われておらず、分割して一部転用する案が昨年発表された。

自動車メーカーは安全性の観点から分割に反対してきたが、多数のインターネット接続業者は拡大する無線サービスへの需要を満たすには同周波数帯が必要不可欠になっていると主張する。

FCCのパイ委員長は27日、「米国の増加するネット接続ニーズを満たすにはWi-Fiに利用できる周波数帯を増やすことが必要だ」と強調した。

FCCは昨年12月に5人の委員全員の賛成で分割案を仮承認した。チャオ運輸長官はこれまで、実際に分割されれば路上の自動車事故による死者と負傷者が急増するとして反対の立場を鮮明にしている。

自動車メーカーはほぼ全社が分割案に反対しており、自動車の位置やスピード、方向に関するデータの車車間通信を可能にする技術の開発で同周波数帯を活用したい考え。

大手自動車メーカーが加盟する業界団体は「5.9GHz下部帯域幅の利用を認められたWi-Fi機器による有害な電波干渉の可能性について懸念している」とした。

ただ、同帯域を使った車車間通信に対応しているのは現時点で、米ゼネラル・モーターズ 製の1車種にとどまっている。政府の研究は、同技術が米国内の自動車に浸透すれば、年間で少なくとも自動車衝突事故60万件が防げるとしている。

運輸省は2016年にDSRC(狭域通信)による車車間通信を将来的に義務付ける案を示したが、トランプ政権は実現に向けた動きを見せていない。

FCCの案では、同周波数帯上部の帯域幅30メガヘルツをDSRCとは異なる車両の通信技術「C-V2X」に割り当て、別の45メガヘルツの帯域幅を無線通信機器用に確保する。

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