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スペースX、衛星インターネットサービスを試験提供 当初は月99ドル

ロイター / 2020年10月28日 15時51分

 米国の実業家イーロン・マスク氏が率いる民間宇宙企業スペースXが、人工衛星を使った高速ブロードバンドインターネット事業「スターリンク」のサービスを試験的に提供し、当初の料金を月額99ドル(約1万0300円)に設定することが、ロイターが確認した電子メールで分かった。写真はマスク氏、2019年11月撮影(2020年 ロイター/Hannibal Hanschke)

[27日 ロイター] - 米国の実業家イーロン・マスク氏が率いる民間宇宙企業スペースXが、人工衛星を使った高速ブロードバンドインターネット事業「スターリンク」のサービスを試験的に提供し、当初の料金を月額99ドル(約1万0300円)に設定することが、ロイターが確認した電子メールで分かった。

実験に参加するユーザーはこれとは別に、スターターキットの費用として499ドルを支払う必要がある。スペースXはインターネットの選択肢が限られた地方域で人工衛星を使った高速ネットサービスを展開し、顧客獲得を目指す。

米ワシントン州、ウィスコンシン州、アイダホ州などに住み、スターリンクの試験に参加する意向を示した消費者が26日夜、スペースXからユーザーテストの案内を受け取った。

スペースXにコメントを求めたが、返信を得られなかった。

世界全体でブロードバンドインターネットを提供するには数千の人工衛星を軌道に周回させる必要があり、スペースXはこれまでに800超を軌道に乗せた。100億ドルの投資が年間300億ドルの収入を生むと試算しており、宇宙船「スターシップ」を打ち上げる計画の資金調達に役立つと見込んでいる。

スターリンクと競合してブロードバンドネットサービスの提供を打ち出している企業には、経営破綻して英政府の支援を受けた人工衛星運営会社のワンウェブ、インドのバーティグループ、米国の実業家ジェフ・ベゾス氏が率いるアマゾン・ドット・コムなどがある。

スペースXの電子メールによると、スターリンクのシステムを今後数カ月間に強化し、ネットの回線速度は1秒間に50ないし150メガビット、通信の応答時間のレイテンシー(遅延)は20ないし40ミリ秒となる見込み。映画の全編ならばダウンロードに30分から1時間超かかるという。

また、「一時的に(インターネットに)全く接続できなくなることもある」とした。

ロイターが取材した利用者の1人は、スターリンクのキットの購入費用として運送費と手数料を含めて578ドルを支払った。スペースXは、サービスに満足できない場合は「全てを返却すれば、75%の金額を返還する」と説明したという。

世界的な通信会社ビアサットのウェブサイトによると、同社は地方域でネットサービスを提供しており、通信速度は1秒間に最大50メガビット、料金は月額約170ドル。

スペースXの衛星ネット事業は、テキサス州の学校と、ワシントン州の緊急事態当局、ワシントン州の太平洋沿岸に暮らす先住民のホー族がこの数カ月間に先行して無料でサービスを試験利用している。

ある企業幹部は、スペースXは人工衛星を利用したネットサービスを一般消費者が広く利用できるようにする計画だが、実現には数年を要するとの見通しを示した。

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