米FBの第4四半期、売上高が予想上回る アップルの対策がこの先影響
ロイター / 2021年1月28日 11時59分
[27日 ロイター] - 米フェイスブックが27日発表した2020年第4・四半期決算は、売上高がアナリスト予想を上回った。年末商戦シーズンに企業が広告を増やした。ただ、同社はアップルが近く導入する広告向けプライバシー保護強化策が売上高を圧迫する可能性があると注意を促した。
フェイスブックは「ターゲティング広告の分野で2021年に大きな逆風」に直面する見通しだとし、早ければ第1・四半期末に売上高に影響し始める可能性があると予想した。
ただ、アナリストはファーストパーティのユーザーデータへのアクセスが限られている他の企業と比べると、フェイスブックはそれほど影響を受けないとみている。
サミット・インサイツ・グループのアナリスト、ジョナサン・キーズ氏は「フェイスブックはターゲティング広告向けの回避策を提供できることから他社ほど影響を受けないだろう」と述べた。
フェイスブックは、決済サービス「フェイスブックペイ」や、企業がプラットフォーム上で商品を販売できる通信販売サービス「フェイスブックショップス」など、ユーザーがプラットフォーム上で買い物しやすくする機能の導入に注力してきた。第4・四半期決算はこれが奏功したことを示す内容となった。
月間アクティブユーザー数は12%増の28億人で、アナリスト予想の27億5000万人を上回った。
広告収入が主体の総売上高は280億7000万ドルに増加。前年同期は210億8000万ドルだった。リフィニティブのデータによると、アナリスト予想平均は264億4000万ドルだった。
純利益は112億2000万ドル(1株当たり3.88ドル)で、前年同期の73億5000万ドル(同2.56ドル)を上回った。
好業績の一方でフェイスブックは、そのプラットフォーム上に米大統領選に関連した虚偽の情報や暴力行為の呼びかけが掲載されたことを巡る批判にさらされている。
ザッカーバーグ最高経営責任者(CEO)は投資家との電話会議で、政治的な内容の投稿を「冷静」なものにしたいとの意向を示し、「誰もフェイスブック上で政治的な行動や闘争を共有したいと望んではいない」と述べた。
同CEOによると、政治的な内容のニュースフィードなどは減少していくが、それが業績に悪影響を及ぼすことはないという。
アップルを巡っては、現時点でデジタル広告が売り上げに占める割合は高くないものの、「次第にアプリやサービス部門のシェア増大にかかっていくことになるだろう」(ザッカーバーグCEO)とし、独占的な立場を利用して立ちはだかる最大の競合相手になるとの認識を示した。
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