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欧州の9銀行、コロナ禍で昨年資本バッファー取り崩し=ECB

ロイター / 2021年1月28日 20時9分

FILE PHOTO: The headquarter of the European Central Bank (R,ECB) is photographed in Frankfurt, Germany, January 22, 2021, REUTERS/Kai Pfaffenbach

[フランクフルト 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)は28日、銀行審査に関する年次報告書を公表し、9行が昨年新型コロナウイルス禍で資本バッファーを取り崩したと明らかにした。

ECBは行名を明らかにしなかった。報告書の図表によると、このうち4行は新型コロナに関する特別措置を加味してぎりぎり資本要件を満たす状態だった。

特別措置により銀行は2022年末まで資本バッファーを一部活用して損失を吸収することができる。貸し渋りや貸しはがしを防ぐ狙いがある。

ECBは声明で「資本に余裕がない銀行、つまり自己資本比率と資本要件の差が小さい銀行は資本増強勧告の対象となった」と説明した。

全体として資本バッファーは「十分な」水準を維持しているとしながらも、企業・家計・銀行に対する政府の支援措置が終了したときに不良債権が急増するリスクがあると警告した。

「重大な不確実性が残っている」とし、不良債権の急増リスクをはじめいくつかの重要な分野で警戒が必要なことをデータが示していると指摘した。

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