米国株式市場＝上昇、経済指標消化と金利上昇失速で

米国株式市場は主要３指数が上昇して取引を終えた。投資家が最新の経済指標を消化するとともに、国債利回りの急上昇が失速したことが背景。 （２０２３年　ロイター／Mike Segar）

［ニューヨーク　２８日　ロイター］ - 米国株式市場は主要３指数が上昇して取引を終えた。投資家が最新の経済指標を消化するとともに、米国債利回りの急上昇が失速したことが背景。

投資家は米議会が政府機関閉鎖を回避できるかどうかも注視している。

米国債利回りはこのところ１６年ぶりの水準に上昇し、株価を圧迫してきた。

ノースウェスタン・ミューチュアル・ウェルス・マネジメントのシニアポートフォリオマネジャー、マット・スタッキー氏は、米１０年債利回りが４．６％付近で落ち着いたことで安心感が広がったと指摘。過去数日の株価は非常に不安定だったとした上で「３、４日間のかなり大幅な下落の後にやや反発するのは当然だ」と述べた。

Ｓ＆Ｐ総合５００種の業種別では通信サービスが１．２％、素材が１％、それぞれ上昇。金利に敏感な公益事業は２．２％安と下げが続いた。

Ｓ＆Ｐ５００は７月下旬から６％余り下落したが、年初来では約１２％の上昇を維持している。

米商務省が２８日発表した第２・四半期の実質国内総生産（ＧＤＰ）確報値は、年率換算で前期比２．１％増となった。改定値と一致し、第２・四半期もかなり力強い成長ペースが維持された。

米労働省が発表した９月２３日までの１週間の新規失業保険申請件数（季節調整済み）は２０００件増加。全米リアルター協会（ＮＡＲ）が発表した８月の中古住宅販売仮契約指数は前月比７．１％低下の７１．８と、２０２２年９月以来約１年ぶりの大幅な低下となった。

市場は最新のインフレ動向を見極めようと２９日発表の個人消費支出（ＰＣＥ）物価指数に注目している。

個別銘柄では半導体大手マイクロン・テクノロジーが４．４％下落。第１・四半期（９─１１月）業績が市場予想より大幅な赤字になるとの見通しを示した。

コンサルティング大手アクセンチュアも４．３％安。通期利益と第１・四半期売上高の見通しが市場予想を下回った。

ニューヨーク証券取引所では値上がり銘柄数が値下がり銘柄数を２．２対１の比率で上回った。ナスダックでも１．５対１で値上がり銘柄が多かった。

米取引所の合算出来高は約１０７億株。直近２０営業日の平均は１０３億株。

終値 前日比 ％ 始値 高値 安値 コード

ダウ工業株３０種 33666.34 +116.07 +0.35 33519.44 33777.90 33473.50

前営業日終値 33550.27

ナスダック総合 13201.28 +108.43 +0.83 13043.37 13270.97 13025.11

前営業日終値 13092.85

Ｓ＆Ｐ総合５００種 4299.70 +25.19 +0.59 4269.65 4317.27 4264.38

前営業日終値 4274.51

ダウ輸送株２０種 14985.90 +158.16 +1.07

ダウ公共株１５種 815.53 -16.60 -2.00

フィラデルフィア半導体 3420.99 +59.58 +1.77

ＶＩＸ指数 17.34 -0.88 -4.83

Ｓ＆Ｐ一般消費財 1257.30 +12.06 +0.97

Ｓ＆Ｐ素材 495.65 +5.13 +1.04

Ｓ＆Ｐ工業 862.66 +3.66 +0.43

Ｓ＆Ｐ主要消費財 729.21 +1.79 +0.25

Ｓ＆Ｐ金融 557.08 +3.84 +0.69

Ｓ＆Ｐ不動産 213.07 +1.80 +0.85

Ｓ＆Ｐエネルギー 708.16 +0.08 +0.01

Ｓ＆Ｐヘルスケア 1512.80 +7.19 +0.48

Ｓ＆Ｐ通信サービス 223.84 +2.57 +1.16

Ｓ＆Ｐ情報技術 2894.20 +19.74 +0.69

Ｓ＆Ｐ公益事業 298.58 -6.67 -2.19

ＮＹＳＥ出来高 9.66億株

シカゴ日経先物12月限 ドル建て 32025 + 175 大阪比

シカゴ日経先物12月限 円建て 31990 + 140 大阪比