ECB利上げ、必ずしも終了せず=独連銀総裁
ロイター / 2023年11月28日 18時16分
11月28日、 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのナーゲル独連銀総裁(写真)はインフレ見通しが悪化すれば追加利上げが必要になる可能性があると主張、早急な金融緩和は避けるべきだと述べた。フランクフルトで3月撮影(2023年 ロイター/Kai Pfaffenbach)
[ニコシア 28日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのナーゲル独連銀総裁は28日、インフレ見通しが悪化すれば追加利上げが必要になる可能性があると主張、早急な金融緩和は避けるべきだと述べた。
市場は来年初めの利下げを織り込んでいるが、キプロスで講演したナーゲル氏は「必ずしも現在の利上げサイクルが終わったわけではない」とし「当然、インフレ見通しが悪化すれば、再び利上げが必要になる可能性がある」と述べた。
インフレ率が予想よりも早くECBの目標である2%に戻るという下振れサプライズの「可能性はかなり低く」、利下げについて推測するのは時期尚早だとも発言した。
同氏は、来年の経済成長が上向くと予測。賃金の伸びは依然として力強く、エネルギー価格下落によるディスインフレ効果は消滅したとし、バランスシートの「大幅な」縮小を通じて金融政策を一段と引き締める論拠があると主張した。
金融緩和はインフレ率が間違いなく2%に戻りつつある場合にのみ行うべきであり、その場合でも早すぎるよりは遅すぎる方が良いとの認識も示した。
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