香港民間住宅価格、7月は下げ加速 利下げ期待の様子見で3カ月下落

香港当局が２８日発表した統計によると、７月の民間住宅価格は下落が加速し、マイナスは３カ月連続となった。写真は建設中のマンション。香港で２０１５年撮影（２０２４年　ロイター／Tyrone Siu）

[香港 ２８日 ロイター] - 香港当局が２８日発表した統計によると、７月の民間住宅価格は下落が加速し、マイナスは３カ月連続となった。潜在的な買い手が新たな利下げのシグナルを待って購入を控えたことが響いた。

７月は前月比１．９％下落。６月改定値は１％下落だった。

２月に不動産購入制限が全面解除されて一時的な回復が見られたが、５月以降は需要が失速している。不動産業者によると、住宅購入意欲の蓄積がほぼ解消される中、不動産開発業者は売上増を狙って新築物件を大幅な値引きで発売した。

不動産業者は、域内の銀行が金利引き下げを始めるまで価格は軟化し続けると予想している。引き下げは今年末か来年初めとみられている。

香港ドルは米ドルに固定されているため、香港金融管理局（中央銀行に相当）は米連邦準備理事会（ＦＲＢ）と連動した政策を維持しているが、域内銀行は資金調達コストに応じて独自に金利を決定している。