米ハリケーン、勢力弱める 南東部で少なくとも43人死亡

熱帯低気圧からハリケーンに発達した「へリーン」はフロリダ州とジョージア州を通過後、２７日夜にノース・サウスカロライナ両州に上陸した。大規模な洪水により４００万超の住宅と事業所で停電が発生したほか、少なくとも５人が死亡した。写真は９月２７日、ハリケーンの直撃を受けた米ノースカロライナ州ブーンの郊外で撮影（２０２４年　ロイター／Jonathan Drake ）

［アトランタ　２７日　ロイター］ - 熱帯低気圧に勢力を弱めた「へリーン」は２７日、米南東部の広範囲に暴風や洪水をもたらした。３５０万以上の世帯や企業が停電となり、これまでに少なくとも４３人が死亡した。

テネシー州では、ニューポート市近郊のダムが決壊する恐れがあるとして当局が避難命令を出した。ノースカロライナ州でもダムが決壊寸前となった。

へリーンは南部フロリダ州に２６日に上陸した時点ではハリケーンだったが、２７日に勢力を弱めてジョージア州で熱帯低気圧となった。

ただ、へリーンによる豪雨は依然多くの地域で壊滅的な洪水を引き起こしており、警察と消防隊は影響を受けた州全域で何千もの救助活動を行っている。

テネシー州ユニコイ郡では２７日正午に５０人以上が病院の屋根の上に閉じ込められた。州当局によると、これらの人々は無事に救出された。ノースカロライナ州西部では、ラザフォード郡当局がダムの決壊が差し迫っているとして近隣住民に直ちに高台に避難するよう指示した。