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英、GDP統計の誤差範囲公表を検討 新型コロナ巡る不確実性受け

ロイター / 2020年4月28日 15時16分

 4月27日、英国家統計局(ONS)は27日、新型コロナウイルス感染拡大を抑止するための封鎖措置で国内総生産(GDP)が記録的な落ち込みを示すとみられる中、統計上の不確実性を踏まえ、今後はGDP統計を誤差範囲とともに公表する可能性があると明らかにした。写真はコブリッジで撮影(2020年 ロイター/Carl Recine)

[ロンドン 27日 ロイター] - 英国家統計局(ONS)は27日、新型コロナウイルス感染拡大を抑止するための封鎖措置で国内総生産(GDP)が記録的な落ち込みを示すとみられる中、統計上の不確実性を踏まえ、今後はGDP統計を誤差範囲とともに公表する可能性があると明らかにした。

背景には、2008─09年の金融危機時と事後にGDPが大幅改定されたという経緯がある。予算責任局(OBR)は今年の英経済が13%のマイナス成長と、金融危機時よりも大きく落ち込むとの試算を示している。[nL3N2C23ZF]

ONSは「ユーザーの意見次第となるが、最新の四半期GDP速報値について信頼区間(誤差範囲)を算出する可能性がある。統計上の不確実性を伝達する過去の手法から大きく変わることになる」とした。

信頼区間は、統計で示した数値がどの程度の精度かを評価するためのもので、真の数値が高い確率(通常は95%)で入っているとみられる範囲を表す。

世界的にもGDP統計で信頼区間を公表した前例はほとんどないが、ONSは既に労働市場や移民、人口に関する一部の統計で信頼区間を公表している。

過去の統計では、経済の転換点における改定幅は通常に比べて大きくなる傾向が示されてきた。

金融危機時の英GDP統計は当初、2008年第3・四半期にマイナス成長入りしたと示したが、その後の改定で第2・四半期に既にマイナス成長に陥っていたことが判明した。

ONSは「新型コロナウイルスの世界的流行や広範な封じ込め策が英および世界経済に最近もたらしたショックを踏まえると、今後1年は特に(信頼区間の公表が)適切になる可能性が高い」とした。

また、今後も2四半期連続のマイナス成長で定義されるテクニカル・リセッション(景気後退)入りの判断を行うが、この定義ではGDP改定の影響が大きいため、全米経済研究所(NBER)と同様に失業率や家計所得、小売売上高を含むさまざまな指標を精査するのがより好ましいと指摘した。

ONSは、2008─09年以来公表している月間GDPではなく、四半期GDPのみに基づきリセッション入りを判断するとした。

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