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米共和党のコロナ法案、失業給付加算を週400ドル減額 協議難航も

ロイター / 2020年7月28日 11時22分

 7月28日、米上院共和党は27日、総額1兆ドル規模の新型コロナウイルス追加対策法案を発表した。焦点となっている7月末で期限が切れる失業保険の特例加算については、上積み額を現行の週600ドルから400ドル減額し、200ドルとする。写真は23日撮影(2020年 ロイター/ERIN SCOTT)

[ワシントン 27日 ロイター] - 米上院共和党は27日、総額1兆ドル規模の新型コロナウイルス追加対策法案を発表した。焦点となっている7月末で期限が切れる失業保険の特例加算については、上積み額を現行の週600ドルから400ドル減額し、200ドルとする。今後民主党と協議し、早期の法案可決を目指す。

同党上院トップのマコネル院内総務は、今回の法案には国民1人当たり1200ドルの直接支給に加え、国内向けに医療用防護具を製造するための奨励金などが含まれると表明。従業員の職場復帰や学校再開、医療制度支援に重点を置いた内容だと強調した。

同案には、小規模事業向け融資(1900億ドル)や、季節的事業を手掛ける企業や低所得地域の企業向け融資(1000億ドル)も含まれる。

しかし、これに対しては、民主党だけでなく共和党内からも反対の声が即座に上がった。民主党は5月に下院で可決された3兆ドルの景気対策と比較して規模が不十分だと指摘。共和党内では、失業保険の特例加算措置が手厚すぎるとの声が一部から出ている。

共和党案では、失業保険の特例加算額を現行の週600ドルから200ドルに減額して2カ月延長する。その後は、州政府が失業前の給与の70%(上限500ドル)を給付する。

特例加算は、新型コロナで職を失った人の生活や米個人消費の下支えとなっている。ただ、特例加算によって、一部の人が失業前の給与を上回る給付金を受け取っており、労働者が職場に戻らないとの指摘が共和党内ではある。

民主党のペロシ下院議長とシューマー上院院内総務は同日、共和党案について、ムニューシン財務長官、メドウズ大統領首席補佐官と2時間近く協議した。メドウズ氏は「良い会談」だったと述べ、28日にムニューシン長官とともに再び議会を訪問する予定を明らかにした。

一方、ペロシ、シューマー両氏は記者団に対し、家賃補助や食料補助などが除外されたことに不満を示した。

ペロシ氏は「合意できることを期待するが、価値観を共有していないことは明白だ。妥協点を見いだせるかどうか模索するが、現時点ではその段階にない」と語った。

<法的責任の保護と防衛費>

共和党が多数派の上院は、民主党主導の下院が5月に可決した3兆ドルの景気対策法案の審議を拒否した。

マコネル氏は27日、下院の法案を「社会主義の公約」だと批判し、共和党案の可決に向け協力するよう民主党に求めた。

共和党案には同党の最優先事項である「(企業の)法的責任に対する強力な保護措置」が含まれている。

また約300億ドルの軍事・防衛産業向け支出も盛り込んだ。今年の防衛費は前回のコロナ対策法案の100億ドル超を含め、すでに7600億ドルに上っている。

共和党案は、連邦捜査局(FBI)の新本部を建設する費用18億ドルなど、コロナに直接関係のないプロジェクトも盛り込む。この計画は、現在のFBI本部の近くにホテルを所有するトランプ大統領が推進している。

*内容を追加します。

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