ベッセント財務長官を承認、米上院 減税・関税政策推進へ
ロイター / 2025年1月28日 9時43分
1月27日、米上院は、トランプ大統領が財務長官に指名したスコット・ベッセント氏(写真)の人事を68対29の賛成多数で承認した。1月16日、ワシントンで撮影(2025年 ロイター/Kevin Lamarque)
Ann Saphir
[27日 ロイター] - 米上院は27日、トランプ大統領が財務長官に指名したスコット・ベッセント氏(62)の人事を68対29の賛成多数で承認した。減税や歳出を巡る新政権の政策を推進し、各国との経済関係を管理する上で中心的役割を果たすことになる。
採決では民主党から16人が支持に回った。
ベッセント氏は減税と高関税を柱とするトランプ氏の経済政策を強く支持する姿勢を打ち出している。
指名承認公聴会では、今年末で期限切れとなるトランプ氏の2017年減税を延長しなければ、中間層にとって「災難」になると訴えた。関税政策についても、不公正な貿易慣行と闘い、歳入を増やし、米国の交渉力を高めることにつながると強調した。
また、トランプ氏の政策がインフレを加速させるとの指摘に反論し、石油増産に向けた政権の取り組みが物価押し下げに寄与するとの見方を示した。
ベッセント氏はさまざまな課題にも直面する見込みで、喫緊の問題は連邦政府の資金繰りだ。同氏が就任する前から財務省は法定債務上限突破を回避するため「特別措置」を活用している。同氏は公聴会で、米国債のデフォルト(債務不履行)は起こさないと強調した。
政権が公約している減税措置が歳入増や歳出削減で相殺されない場合、ベッセント氏は財政赤字拡大の見通しにも対処が必要になる。前例が踏襲されれば、同氏は税制改革の規模や枠組みを巡る議会との調整で中心的な役割を果たす見込みだ。
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