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NY市場サマリー(28日)ドル/円上昇、利回り上昇 ハイテク株回復

ロイター / 2025年1月29日 7時9分

<為替> 米ドルが対円で上昇した。トランプ政権による新たな関税の脅威や、中国の低価格人工知能(AI)モデルの出現に対する懸念後退が要因となった。

英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)によると、ベッセント米財務長官は米国への輸入品に一律で2.5%の関税を課し、毎月同じ率で段階的に引き上げる案を推進している。

関税への注目が再燃したことで、トレーダーらは27日に行われたリスク回避の動きの一部を反転させた。          

ドル/円は0.6%高の155.52円と、3日続落を止める勢い。スイスフランに対しては、ドルは0.21%高の0.904スイスフランとなった。    

トランプ米大統領はまた、カナダとメキシコに対する25%の関税を2月1日に発動するという計画を実行する考え。          

ユーロは0.55%下落し1.0433ドル。 英ポンドは0.45%安の1.244ドル、カナダドルは0.2%安の1.44カナダドルだった。 

米連邦準備理事会(FRB)は29日まで開催の米連邦公開市場委員会(FOMC)で金利を据え置くと予想されている。一方、欧州中央銀行(ECB)も30日に理事会を開き、金利を引き下げると予想されている。

暗号資産(仮想通貨)のビットコインは0.62%高の10万1980.48ドル。イーサリアムは0.91%安の3131.57ドル。

NY外為市場:[USD/J]

<債券> 国債利回りが上昇した。株価が27日の急落後に安定したことや、29日まで開催されるFOMCを見越した動きとなった。

この日はナスダックが大幅高となり、前日から地合いが回復した。

午後の取引では、指標となる10年国債利回りは2.1ベーシスポイント(bp)上昇し4.549%となった。27日には4週間ぶりの低水準を付けていた。

20年国債利回りと30年国債利回りも4週間ぶりの低水準から戻した。

2年国債利回りは1.1bp上昇し4.207%となった。前日には7週間ぶり低水準を付けていた。

投資家は29日に発表されるFOMC声明とパウエルFRB議長の記者会見に備えている。

FRBはフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を4.25%─4.50%の範囲に維持するとみられている。パウエル議長は記者会見で慎重なトーンを打ち出す可能性が高く、トランプ政権の財政政策を見極める時間を確保するため選択肢を残しておくとみられる。

LSEGによると、FF金利先物市場では、今年中に約49bp利下げ、つまり25bpの利下げが2回行われると織り込んでいる。前日終盤からほとんど変化はなかった。

米国債のイールドカーブはわずかにスティープ化。2年債と10年債の利回り格差は34bpとなった。前日は33bpだった。   

米金融・債券市場:[US/BJ]

<株式> 上昇して取引を終えた。前日に急落した半導体大手エヌビディアなどAI関連銘柄を買い戻す動きが出た。

ナスダック総合が2%高で上げを主導。前日に17%安となったエヌビディアが8.9%上昇し、同指数を押し上げた。

S&P総合500種の主要セクターでは情報技術の上昇率が3.6%と最大で、昨年7月31日以来の上昇率を記録。フィラデルフィア半導体指数も1.1%高となった。

アップルは3.7%上昇。市場は同社やマイクロソフトなどが今週発表する四半期決算を注視している。

27日のハイテク株急落は、中国の新興企業ディープシークが低コストのAIモデルを公開したことを受けた。

チェリー・レーン・インベストメンツのパートナー、リック・メックラー氏はこの日の株価回復について「さほど具体的でなく、むしろ将来の変化の可能性に関するニュースが出た際に典型的な反発だ」と指摘。

「ハイテクセクターの一角、特にAI関連は多少の売りが出てもおかしくない状況にあったため、今回のニュースが口実になった」とした上で、「きょうは安値拾いの買いや、ディープシークについてまだよく知らないため、このニュースをさほど材料視しない向きの買いが入っている」と述べた。

個別銘柄ではクルーズ船のロイヤル・カリビアンが12%上昇。通期の利益見通しを好感した。

航空機大手ボーイングは1.5%高。ただ、同社の2024年通期決算は20年以降で最大の赤字となった。

自動車大手ゼネラル・モーターズ(GM)は決算と業績見通しを受けて8.9%下落。投資家は同社の事業に打撃をもたらし得る関税の可能性を警戒している。

米国株式市場:[.NJP]

<金先物> トランプ米大統領が掲げる関税方針に不透明感が広がる中、安全資産とされる金が買われ、反発した。中心限月2月物の清算値(終値に相当)は前日比29.10ドル(1.06%)高の1オンス=2767.50ドル。

NY貴金属:[GOL/XJ]

<米原油先物> 石油輸出国機構(OPEC)加盟国リビアの供給不安を懸念した買いが入り、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は前日比0.60ドル(0.82%)高の1バレル=73.77ドルだった。4月物は0.44ドル高の72.94ドル。

NYMEXエネルギー:[CR/USJ]

ドル/円 NY終値 155.52/155.53

始値 155.47

高値 155.77

安値 155.06

ユーロ/ドル NY終値 1.0428/1.0432

始値 1.0423

高値 1.0440

安値 1.0415

米東部時間

30年債(指標銘柄) 17時05分 95*19.00 4.7784%

前営業日終値 95*22.50 4.7710%

10年債(指標銘柄) 17時04分 97*24.50 4.5344%

前営業日終値 97*26.00 4.5280%

5年債(指標銘柄) 17時05分 99*20.50 4.3307%

前営業日終値 99*19.63 4.3300%

2年債(指標銘柄) 17時05分 99*27.63 4.1970%

前営業日終値 99*27.75 4.1960%

終値 前日比 %

ダウ工業株30種 44850.35 +136.77 +0.31

前営業日終値 44713.58

ナスダック総合 19733.59 +391.75 +2.03

前営業日終値 19341.83

S&P総合500種 6067.70 +55.42 +0.92

前営業日終値 6012.28

COMEX金 2月限 2767.5 +29.1

前営業日終値 2738.4

COMEX銀 3月限 3088.2 +46.8

前営業日終値 3041.4

北海ブレント 3月限 77.49 +0.41

前営業日終値 77.08

米WTI先物 3月限 73.77 +0.60

前営業日終値 73.17

CRB商品指数 306.2328 +0.8895

前営業日終値 305.3433

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