英ＢＰ、石化部門を50億ドルで売却 処分目標を前倒し達成

　６月２９日、英石油メジャーのＢＰは、グローバル石油化学事業を富豪のジム・ラトクリフ氏率いる英化学のイネオスに５０億ドルで売却すると発表した。写真は２０１５年１月、ロンドンで撮影（２０２０年　ロイター/Luke MacGregor）

［ロンドン　２９日　ロイター］ - 英石油メジャーのＢＰ は、グローバル石油化学事業を富豪のジム・ラトクリフ氏率いる英化学のイネオスに５０億ドルで売却すると発表した。ＢＰはこれにより１５０億ドルの資産売却目標を予定より１年早く達成する。

ＢＰのルーニー最高経営責任者（ＣＥＯ）は「予想外の売却」と述べた。売却する石油化学部門の従業員数は１７００人、昨年の生産高は９７０万トン。米国、トリニダード・トバゴ、英国、ベルギー、中国、マレーシア、インドネシアで工場の権益を保有している。

イネオスは当初４億ドルを払い込み、売却完了時に３６億ドル、残り１０億ドルは来年に段階的に支払うという。

ＢＰはまた、コロナ感染の拡大によるエネルギー需要低下に対応し、移行計画を前倒し実施するとし、今年の支出を２５％減らし、１万人を削減する方針を発表した。