NEC、見通し据え置き コロナ影響「費用節減などで相殺」
ロイター / 2020年10月29日 18時56分
NECは29日、2020年4―9月期の連結営業利益(国際会計基準)が前年同期比57.4%減の199億円になったと発表した。写真は同社ロゴ、資料写真、2016年10月撮影(2020年 ロイター/Toru Hanai)
[東京 29日 ロイター] - NEC<6701.T>の新野隆社長兼CEO(最高経営責任者)は29日の決算会見で、今期の新型コロナウイルスの影響は当初想定より膨らむとした一方、費用節減や新規需要開拓で相殺していくとの考えを示した。
21年3月期の営業利益予想は前年比17.5%増の1500億円で据え置いた。リフィニティブがまとめたアナリスト予想の平均は1412億円。
コロナ影響は期初で500億円の営業利益マイナスを想定していたが、さらに150億円膨らむと見ているが「費用コントロール、ニューノーマル需要の獲得などで相殺していく」とした。
費用コントロールは年220億円の改善を見込む。新需要の獲得は年160億円の計画のうち60億円は視野に入っているという。このほか株式や土地の売却で270億円の利益寄与を見込んでいる。
新野社長は、NTT<9432.T>がNTTドコモ<9437.T>の完全子会社化を進めていることについて、NTTグループ全体との研究開発を一層強化できるとし「協業のスピードが速くなると期待している」と述べた。第5世代(5G)通信網での英政府との連携は、現地で他社機器との相互接続性の検証を進めるとし「検証が先決。採用されれば非常に大きなこと。グローバル展開に弾みがつく」と述べた。
同日発表した2020年4―9月期の連結営業利益(国際会計基準)が前年同期比57.4%減の199億円になったと発表した。費用節減を進めたほか子会社株式売却益を計上したが、ITサービスのエンタープライズ事業や社会公共事業、グローバル事業の減収が響いた。
売上高は同9.2%減の1兆3150億円だった。企業向けパソコンの更新需要が一巡したほか、社会公共事業は医療向けや地域産業向けの減少、エンタープライズ事業は前年同期にあった大型案件の売り上げの減少や、製造業や流通・サービス業でのIT投資抑制などが影響した。金融業界の投資は底堅い一方、交通やコンビニ、製造業が弱いという。純利益は同62.3%減の110億円だった。
全社の受注は上期全体で前年同期比2%増で、このうち7―9月期は同10%増となり、4―6月の同5%減から改善した。
*内容を追加しました。
(平田紀之 編集:青山敦子)
この記事に関連するニュース
-
中国アリババ、本丸「国内EC事業」がマイナス成長 4~6月期、海外EC事業の急成長と明暗分かれる
東洋経済オンライン / 2024年8月30日 19時0分
-
第2四半期のGDP成長率は前年同期比2.9%、上半期は同3.0%(シンガポール)
ジェトロ・ビジネス短信 / 2024年8月20日 1時10分
-
PPIH、売上高2兆円達成で増収増益 インバウンド需要・オリジナル商品の人気が貢献
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年8月16日 16時33分
-
江崎グリコ、システム障害たたり純利益半減 上半期決算
ITmedia NEWS / 2024年8月14日 17時1分
-
【決算深読み】シャープ 2024年4月~6月決算は依然赤字、再建へブランド強化と新工場
マイナビニュース / 2024年8月13日 17時54分
ランキング
-
1クレカは「Suica王国」の牙城を崩せるか? 交通系タッチ決済の現在地
ITmedia ビジネスオンライン / 2024年9月7日 10時36分
-
2日本の政治に「経済政策」などというものはない 経済政策の終焉か、政治そのものの終焉か?
東洋経済オンライン / 2024年9月7日 9時30分
-
3びっくりドンキー「545円朝食」で待ちわびた甘い朝 コロナ禍開始のモーニングがさらに進化していた!
東洋経済オンライン / 2024年9月7日 8時0分
-
4【金持ちも危険】日本で増える「孤独死」防ぐ方法 「凄惨な最期」を避けるために"必要な準備"は?
東洋経済オンライン / 2024年9月7日 12時0分
-
5予約制バスで地域活性化=地銀初、公共交通を補完―池田泉州HD社長
時事通信 / 2024年9月7日 15時8分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください