午後3時のドルは113円前半で上値重い、一時反発もリスクオフは継続
ロイター / 2021年11月29日 15時38分
11月29日、午後3時のドル/円は、前週末のNY市場終盤(113.31/34円)に比べて小幅に円高/ドル安の113.27円付近で推移。写真は米ドル紙幣。ソウルで2010年4月撮影(2021年 ロイター/Jo Yong-Hak)
[東京 29日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、前週末のNY市場終盤(113.31/34円)に比べて小幅に円高/ドル安の113.27円付近で推移。午前の取引では、先週末のドル急落を背景に値ごろ感から買い戻しが入ったほか、時間外取引の米10年債利回り上昇を受け、ドルは一時113.88円付近の高値を付けた。ただ、依然として新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」への警戒感は強く、午後はリスクオフの円買いが進んだ。
市場関係者からは、オミクロン株についてはまだ不透明な部分が多く、今後2週間程度はオミクロン株の致死率やワクチンの有効性などを見極める段階になるのではないか、との指摘があった。
野村証券のチーフ為替ストラテジスト、後藤祐二朗氏は、依然としてドルは上値が重く、目先は113―114円程度で推移すると見込むが、「オミクロン株の致死率がそこまで高くなく、ワクチンで重症化を防げることが確認されれば、ドルは再び115円に向けて上昇するのではないか」との見方を示した。
また、米国の早期利上げ期待はそれほど後退しておらず、ドルの底堅さは継続するとの見通しも聞かれた。「目先は全体的に円を買い戻す動きが続きやすいが、積極的にドルを売る理由も少ない。ドル/円が下がったところでは押し目買いも流入するとみられる」(ソニーフィナンシャルグループ・シニアアナリスト、石川久美子氏)という。
一方で、英国や欧州ではオミクロン株の感染が相次いで確認されており、ユーロや英ポンドには下押し圧力がかかりやすいとの指摘があった。
南アフリカランド/円は7.02円付近で推移。先週末からの円高基調は一巡したものの、低水準で取引されている。南アランドは、国内の政治不安や石炭価格上昇など悪材料が重なり、10月後半以降、軟調な地合いが続いていた。
オミクロン株の感染が確認されたことで、主要国は南アフリカ共和国をはじめ一部のアフリカ諸国からの渡航を制限しており、「南アフリカ経済には逆風になり、しばらくは南アランド安が続きそうだ」(石川氏)との声が聞かれた。
ドル/円 ユーロ/ドル ユーロ/円
午後3時現在 113.27/29 1.1276/80 127.74/78
午前9時現在 113.71/73 1.1290/94 128.40/44
NY午後5時 113.31/34 1.1317/21 128.36/40
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