独9月失業者は1万人増、予想を下回る 失業率は横ばい

Maria Martinez

[２９日 ロイター] - ドイツ連邦雇用庁が２９日発表した９月の失業者数（季節調整済み）は前月比１万人増の２６４万２０００人と、拡大ペースは市場予想を下回った。

ロイターがまとめたアナリスト調査では１万５０００人の増加が見込まれていた。

失業保険申請件数は８カ月連続で増加した。パンテオン・マクロエコノミクスの欧州シニアエコノミスト、メラニー・デボノ氏は「この傾向は今後も続くと考えている。今後数カ月で失業が一段と増加し失業率が上昇すると予想している」と述べた。

失業率（季節調整済み）は５．７％と横ばいだった。

季節調整前の失業者数は６万９０００人減の２６２万７０００人だった。

ハイル労働・社会相は「労働市場に関する統計は、現在の経済環境にもかかわらず労働市場が引き続き安定していることを示している」と述べた。ただ例年なら秋に予想される労働市場の回復は今年は弱いと指摘した。

求人は７６万１０００件で、前年同月を１１万３０００件下回った。

ＩＦＯ経済研究所が２７日に発表したデータによると、ドイツ企業の９月の新規人材採用意欲は低迷。指数は２０２１年２月以来の低水準となった。

ＩＦＯの調査責任者クラウス・ボールラーベ氏は「採用意欲は景気が回復すればおそらく再び高まるだろう」と述べた。