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タイ中銀、予想通り金利据え置き 引き締めサイクルに終止符

ロイター / 2023年11月29日 20時20分

タイ中央銀行は29日、主要政策金利の翌日物レポレートを予想通り2.50%に据え置いた。バンコクの本部で2016年撮影。(2023年 ロイター/Jorge Silva)

Orathai Sriring Kitiphong Thaichareon

[バンコク 29日 ロイター] - タイ中央銀行は29日、主要政策金利の翌日物レポレートを予想通り2.50%に据え置いた。景気が減速しインフレ率が目標を下回る中、長期の持続可能な成長を支えるにはこの水準が適切だとして、1年にわたる引き締めサイクルに終止符を打った。

中銀のピティ総裁補は記者団に対し、金利は「低いと考えられる」と語り、政府の「デジタルウォレット」政策から発生する可能性のあるリスクに対処できるとの認識を示した。

今回の決定は全会一致。インフレ抑制のため昨年8月から200ベーシスポイント(bp)引き上げた政策金利はこの10年間で最高水準となっている。

タイバーツは政策決定発表に反応薄だった。

中銀声明は「金融政策委員会はタイ経済が潜在成長率に向けて徐々に回復し、インフレ率は目標レンジ内に収まると見込んでいる」と指摘。「不確実な見通しに照らして」十分な政策余地を確保するとした。

ロイター調査によると、28人のエコノミスト全員が金利据え置きを予想していた。中央値では少なくとも2025年7月まで政策変更はないと見込まれている。

カシコン銀行のコブシッティ・シルパチャイ氏は「成長とインフレのリスクはほぼ均衡している」と述べ、金利は1年間据え置かれるとの見通しを示した。

一方、キャピタル・エコノミクスは「インフレ率が低く、景気回復が期待できないことから、来年後半に利下げが行われる可能性が高い」と指摘した。  

<経済成長見通しを下方修正>

一方、中銀は23年の経済成長率見通しを従来の2.8%から2.4%に引き下げ、24年も4.4%から3.2%に下方修正。昨年の成長率は2.6%だった。

24年予測には政府が来年実施する5000億バーツ(143億ドル)のデジタル通貨給付政策による影響は織り込まれていない。政策の影響を織り込めば3.8%の成長率が見込まれるという。

外国人観光客数については、今年が2830万人、来年が3450万人と予測。従来はそれぞれは2850万人、3500万人と見込んでいた。新型コロナウイルス大流行前の19年には4000万人近い外国人観光客を記録していた。

中銀は輸出について、今年は1.5%減少するものの、来年は4.3%増加すると予想。従来はそれぞれ1.7%減と4.2%増と見込んでいた。

総合インフレ率は23年が1.3%(従来予想1.6%)、24年が2.0%(同2.6%)と予測。目標は1─3%としている。

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