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景気は減速、物価上昇は緩やかに=米地区連銀経済報告

ロイター / 2023年11月30日 7時47分

米連邦準備理事会(FRB)が29日に公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、前回報告以来、多くの地区で経済活動は横ばいから小幅鈍化した。(2023年 ロイター)

[29日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が29日に公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、前回10月の報告以来、多くの地区で経済活動は横ばいか小幅鈍化した。

4地区で控えめな成長、2地区で横ばいから小幅鈍化、6地区で小幅鈍化が報告された。今後6─12カ月間の経済見通しも後退した。

物価は引き続き上昇したものの、総じて上昇幅が緩やかになった。

報告は11月17日以前に収集された情報に基づき、アトランタ地区連銀が作成した。

ダラス、リッチモンド、アトランタ、シカゴの4地区連銀は経済活動の拡大を報告した。

一方、カンザスシティー地区連銀は消費者が家計を管理するために「住居を共有し、食事を分かち合う」傾向が強まっていると報告し、サンフランシスコ地区連銀の調査先は経済見通しの弱まりと全体的な不確実性の高まりに懸念を示すなど、大部分の地区は成長の鈍化を報告した。

米商務省が29日発表した2023年第3・四半期の実質国内総生産(GDP)改定値は速報値から上方改定された。だが、金利上昇で雇用や支出が抑制され、その後経済の勢いは弱まったもようだ。

また、10月の米消費者物価指数(CPI)は前月から横ばいとなり、小売売上高は減少した。労働市場は依然として逼迫しているものの、賃金の伸びは緩やかに鈍化した。

ベージュブックによると、労働需要は引き続き軟化し、全体的な雇用は「横ばいまたは控えめな伸び」が示された。

一部の雇用主が業績が振るわない労働者の離職に抵抗がないとする一方、「いくつかの地区ではスキルのある労働者が不足し、労働市場は引き続き逼迫している」とした。賃金は引き続き大部分の地区で控えめから緩やかな伸びだったと報告された。

<物価上昇圧力>

インフレ率がFRB目標の2%に戻りつつあることや、利上げ効果が表れるのに時間がかかることを踏まえ、12月12─13日の連邦公開市場委員会(FOMC)では金利が据え置かれると投資家は予想している。

FRBが物価の指標として注目している個人消費支出(PCE)価格指数は9月に前年比3.4%上昇、6月に記録したピークの7.1%から大幅に低下した。

10月分のPCEは11月30日に発表される。

地区連銀経済報告では、企業が値上げをしにくくなっていることが示された。クリーブランド地区連銀は「需要鈍化や競争の沈静化により価格決定力が弱まっていると一部の企業は報告している」と説明した。

ダラス地区連銀は、価格圧力はサービス業では平均を上回ったが、その他の業種では低調だったとし「見通しは悪化した。多くの企業が地政学情勢の不安定化と高金利を逆風として挙げた」と指摘した。

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