三菱電、25年度のパワー半導体売上高目標を2600億円以上に引き上げ
ロイター / 2024年5月29日 15時6分
5月29日、三菱電機は、重点成長領域と位置付けるパワー半導体の2025年度の売上高目標を2600億円以上(従来計画は2400億円以上)に引き上げた。写真は同社のロゴ。都内で2016年11月撮影(2024 ロイター/Toru Hanai)
Ritsuko Shimizu
[東京 29日 ロイター] - 三菱電機は29日、重点成長領域と位置付けるパワー半導体の2025年度の売上高目標を2600億円以上(従来計画は2400億円以上)に引き上げた。電気自動車(EV)や脱炭素化のために需要が伸びている。営業利益率10%以上という目標と併せ、これまでの計画を23年度に前倒しで達成した。
パワー半導体のうち、同社が強みとするシリコンと炭素で構成されるSiC(シリコンカーバイド)モジュールは、EVへの搭載などで市場が拡大している。今後、洋上風力やロボットなどでも需要が見込まれている。
DX戦略も強化。デジタル基盤「Serendie(セレンディ)」を活用した関連事業の売上高を30年度に1.1兆円(23年度実績は6400億円)に拡大、営業利益率も23%(同16%)に引き上げる。電力機器、ビル管理などの各事業から得られるデータを収集・分析、事業領域を超えた新しい事業やサービスにつなげたい考え。
DX人財も連結で2万人(同6500人)に拡充する方針で、7割は社内のIT技術者のリスキリング、残りはM&A(買収、統合)などで増やす。
一方、25年度を最終年度とした中期計画は、売上高目標を5兆円以上で据え置いたものの、営業利益率は8%以上(従来計画10%)、自己資本利益率(ROE)は9%(同10%)に引き下げた。足元で中国のファクトリーオートメーション(FA)事業の回復が緩やかなことや、欧州での空調の事業環境が大きく悪化したことなどを踏まえた。今後は、投資効果の実現と収益力強化を図るとしている。
M&Aなどの戦略投資は5000億円。漆間啓社長は説明会で「必要な場合には、これに限るつもりはない」と述べ、機動的に考える姿勢を示した。成長投資は2.8兆円。このうち23年度までに1.4兆円を消化しており、25年度までの2年間で1.4兆円を使うことになる。
この記事に関連するニュース
-
「さらば堅実経営」パワー半導体ロームの乾坤一擲 2025年の世界シェア首位を目指して怒濤の投資
東洋経済オンライン / 2024年6月11日 7時0分
-
大河原克行のNewsInsight 第295回 中期経営計画を下方修正した三菱電機、事業成長へ投資分野を見極める内訳
マイナビニュース / 2024年6月10日 16時59分
-
三菱電機、パワーデバイス事業の2025年度売上高目標を2600億円に引き上げ
マイナビニュース / 2024年5月30日 6時23分
-
三菱重工、26年度売上2割増 事業計画、防衛や原発拡大
共同通信 / 2024年5月28日 17時9分
-
三菱重、累進配当を導入 株主還元1.8倍の2800億円に=新中期経営計画
ロイター / 2024年5月28日 16時49分
ランキング
-
1ブックオフで架空買い取りか 複数の店舗で従業員が架空の買い取りなどを行い不正に現金を取得していた疑い
TBS NEWS DIG Powered by JNN / 2024年6月26日 17時38分
-
2談合問題で揺れる…中部電力の株主総会で勝野会長らが株主に謝罪 コンプラ遵守など再発防止に取り組むと説明
東海テレビ / 2024年6月26日 17時45分
-
3中国で「サイゼリヤ」に行列ができる秘密 節約志向が追い風に、現地限定のメニューも
東洋経済オンライン / 2024年6月26日 8時0分
-
4日経平均は3日続伸、半導体関連が押し上げ 約2か月半ぶり高値
ロイター / 2024年6月26日 15時43分
-
5ENEOS、株主が不信の声=相次ぐセクハラ「情けない」
時事通信 / 2024年6月26日 18時44分
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
記事ミッション中・・・
記事にリアクションする
エラーが発生しました
ページを再読み込みして
ください