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ティッセンクルップ鉄鋼子会社、経営首脳陣がそろって辞任 親会社と対立

ロイター / 2024年8月30日 8時19分

 8月29日、ドイツ鉄鋼・エンジニアリング大手ティッセンクルップの鉄鋼子会社ティッセンクルップ・スチール・ヨーロッパ(TKSE)で、経営首脳陣がそろって辞任ないし辞任表明する事態が起こった。昨年11月、デュイスブルクの工場で撮影(2024年 ロイター/Jana Rodenbusch)

Christoph Steitz Tom Käckenhoff

[フランクフルト/デュッセルドルフ 29日 ロイター] - ドイツ鉄鋼・エンジニアリング大手ティッセンクルップの鉄鋼子会社ティッセンクルップ・スチール・ヨーロッパ(TKSE)で、経営首脳陣がそろって辞任ないし辞任表明する事態が起こった。TKSEの今後の経営方針を巡る親会社との根本的な意見の食い違いが原因だ。

対立の核心は、TKSEが収益力を高めるためにどれぐらいの規模で設備や人員を削減しなければならないか、またそうしたリストラ実行に向けて親会社からの資金支援がどの程度必要になるかだった。

親会社ティッセンクルップのミゲル・ロペス最高経営責任者(CEO)の目には、TKSEの経営陣が今月提出した案では取り組みが不十分と映り、ロペス氏はTKSEがグループの資金の大半を吸い上げ続けていることに不満を示している。

この時点でTKSEが必要としている資金と、ティッセンクルップ側が提示した支援額には13億ユーロもの開きがあった。

こうした中でTKSEのシグマー・ガブリエル監査役会会長は、親会社との間でオープンな議論やプロフェッショナリズムの基準を通じた対話は不可能となり、監査役会メンバーとして責任ある行動は取れないと主張。TKSEのベルンハルト・オズバーグCEOが即時辞任し、ガブリエル氏も9月半ばまでしか職にとどまらない意向を明らかにした。

このほかTKSEの経営陣と監査役会の5人も辞任するという。

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